バドミントンをもっと楽しみたい、試合で勝ちたいと考えているなら、まずはルールの理解から始めましょう。特に点数の数え方は、試合の勝敗に直結する非常に重要な要素です。
現在のバドミントンでは「ラリーポイント制」が採用されており、サーブ権に関わらずラリーに勝てば得点が入るスピーディーな試合展開が魅力です。
この記事では、そんなバドミントンの点数に関する基本ルールから、シングルスとダブルスの違い、さらには試合を有利に進めるための戦術まで、上達を目指すあなたのために、やさしく丁寧に解説していきます。ルールを正しく理解すれば、プレーの質が向上するだけでなく、試合観戦も何倍も面白くなるはずです。さあ、一緒にバドミントンの世界の扉を開きましょう。
バドミントンルールの点数の基本

バドミントンの試合は、点数を重ねてゲームを取り、最終的にマッチ(試合)の勝者を決めるという流れで進みます。ここでは、その根幹となる点数の基本ルールについて、一つひとつ見ていきましょう。
21点3ゲームマッチとは?
現在のバドミントンの公式試合は、3ゲームマッチで行われ、先に2ゲームを先取した方が勝利となります。 そして、1ゲームは原則として21点を先に取った方がそのゲームを獲得します。 例えば、A選手とB選手が試合をし、第1ゲームをA選手が21-18で取り、第2ゲームもA選手が21-19で取った場合、A選手が2ゲームを先取したため、2-0でA選手の勝利となり、第3ゲームは行われません。もし、第2ゲームをB選手が取ってゲームカウントが1-1になった場合は、ファイナルゲームとなる第3ゲームを行い、そのゲームの勝者がマッチの勝者となります。
また、各ゲームでは、どちらかの点数が11点に達したときに、1分以内のインターバル(休憩)が設けられます。 ゲームとゲームの間にも、2分以内の休憩が認められています。
ラリーポイント制って何?
現在のバドミントンの得点方式は「ラリーポイント制」と呼ばれています。 これは、サーブ権の有無にかかわらず、ラリー(シャトルの打ち合い)に勝った方に1点が入るルールのことです。
このラリーポイント制により、1回のラリーの重要性が増し、試合展開が非常にスピーディーになりました。 サーブ側がミスをすれば即座に相手の得点となるため、サーブからラリーの一つひとつに高い集中力が求められます。
### デュースとセットポイントのルール
ゲームの終盤、スコアが20-20になった場合、「デュース」となります。 ただし、公式ルール上「デュース」という言葉は使われず、延長戦のような扱いになります。 この状態になると、そのゲームを取るためには、相手に2点差をつける必要があります。 例えば、スコアが21-20になってもゲームは終わらず、22-20や23-21のように2点差がつくまで続きます。
しかし、このまま永遠に続くわけではありません。もし2点差がつかないままラリーが続き、スコアが29-29になった場合は、次に1点を取って30点目を取った方がそのゲームの勝者となります。 したがって、1ゲームの最高スコアは30-29となります。 このルールにより、試合が無限に長引くことを防いでいます。
| スコア状況 | ゲーム終了の条件 |
|---|---|
| 20-20になる前 | どちらかが21点を先取する |
| 20-20(デュース)以降 | どちらかが相手に2点差をつける |
| 29-29 | どちらかが30点目を先取する |
サーブ権と点数の関係

ラリーポイント制において、得点とサーブ権は密接に結びついています。ラリーに勝てば得点と同時に次のサーブ権を得ることができるため、サーブのルールを正確に理解することが勝利への近道です。
サーブ権はいつ移動する?
サーブ権は非常にシンプルで、ラリーに勝ったプレーヤー(またはペア)が次のサーブ権を得ます。 自分がサーブを打ったラリーで勝てば、続けてサーブを打つことができます。 逆に、相手がサーブを打ったラリー(レシーブ側)で勝てば、相手からサーブ権を奪い、次のサーブを打つことができます。このように、得点するたびにサーブ権が移動する可能性があるのが、ラリーポイント制の特徴です。
シングルスでのサーブの位置
シングルスでは、サーバー(サーブを打つ人)の位置は自分の現在の得点によって決まります。
自分の得点が偶数(0, 2, 4…)の場合:コートの右側のサービスコートからサーブを打ちます。
自分の得点が奇数(1, 3, 5…)の場合:コートの左側のサービスコートからサーブを打ちます。
サーブは、必ず対角線上の相手のサービスコートに入れなければなりません。 レシーバー(サーブを受ける人)も、サーバーに合わせて対角線上のサービスコートで構えます。
例えば、ゲーム開始時のスコア「0-0」は偶数なので、サーバーは右側からサーブを打ちます。そのラリーに勝って「1-0」になった場合、次のサーブは奇数なので左側から打つことになります。
自分のスコアが偶数か奇数かで、自分が立つべき場所が自動的に決まります。試合に集中していても、スコアさえ覚えていれば間違うことはありません。
ダブルスでのサーブの位置とローテーション
ダブルスのサーブはシングルスよりも少し複雑ですが、基本の考え方は同じです。サーブを打つ権利があるサイド(サーバーサイド)の得点が偶数か奇数かで、サーバーが立つ位置が決まります。
- サーバーサイドの得点が偶数(0, 2, 4…)の場合:コートの右側にいる選手がサーブを打ちます。
- サーバーサイドの得点が奇数(1, 3, 5…)の場合:コートの左側にいる選手がサーブを打ちます。
ダブルスで重要なのは、「得点したときにサーバーだけが左右を入れ替わる」という点です。 レシーブ側はポジションを入れ替えません。
以下に具体的な流れを示します。
- ゲーム開始(0-0):A・Bペア対C・Dペア。Aが右側からサーブ。
- A・Bペアが得点(1-0):Aは続けてサーブを打ちます。得点が奇数になったので、AとBは左右のポジションを入れ替わり、Aが左側からサーブを打ちます。CとDは位置を替えません。
- C・Dペアが得点し、サーブ権が移動(1-1):次はC・Dペアのサーブです。得点が奇数なので、左側にいる選手(例えばC)がサーブを打ちます。
- C・Dペアが連続得点(1-2):Cは続けてサーブを打ちます。得点が偶数になったので、CとDは左右のポジションを入れ替わり、Cが右側からサーブを打ちます。
このように、サーブ権を持っているペア内で、ラリーに勝った場合は同じ選手がサイドを交代してサーブを続け、サーブ権を失ってから取り返した場合は、前回サーブを打たなかった方の選手が、その時点のスコアに応じたサイドからサーブを打つ、という流れになります。
得点になるケース・失点になるケース(フォルト)

バドミントンでは、相手コートにシャトルを落とす以外にも、相手のミスによって得点が入ることが頻繁にあります。この相手のミスや反則行為を「フォルト」と呼びます。 フォルトをすると相手に1点が入るため、どのような行為がフォルトになるのかを理解しておくことは非常に重要です。
主な得点シーン
まず、自分が得点できる基本的なパターンを確認しましょう。
- シャトルが相手コートの床に落ちた場合:これは最も基本的な得点の形です。ライン上に落ちた場合も「イン」と判定されます。
- 相手が打ったシャトルがネットを越えずに、自陣コートに落ちた場合
- 相手が打ったシャトルがコートの外(アウト)に落ちた場合
- 相手選手がフォルトを犯した場合:詳細は次で説明します。
これらの状況では、ラリーに勝ったことになり、自分に1点と次のサーブ権が与えられます。
よくあるフォルト(失点)の種類
意図せずやってしまいがちな、代表的なフォルトをいくつか紹介します。これらのミスを減らすことが、失点を防ぎ、勝利に繋がります。
- タッチ・ザ・ネット:プレー中にラケットや体、ウェアなどがネットや支柱に触れてしまう反則です。 前衛でのプレーやネット際の攻防で起こりやすいので注意が必要です。
- オーバー・ザ・ネット:シャトルがネットを越えてくる前に、相手コート側でシャトルを打ってしまう反則です。 ただし、打った後のラケットの振り(フォロースルー)でラケットがネットを越えるのはOKです。
- ボディ・タッチ:シャトルがプレーヤーの体やウェアに触れてしまう反則です。
- ドリブル(ダブル・タッチ):一人の選手が連続して2回シャトルに触れる反則です。 ただし、1回のスイング動作の中でラケットのフレームとガットに連続して当たった場合はフォルトになりません。
- ホールディング(キャッチ):シャトルをラケットで一瞬でもすくうように持ったり、運んだりする反則です。
サーブに関するフォルト
バドミントンの反則の約8割はサーブ時に起こるとも言われています。 特に初心者が注意すべきサーブのフォルトは以下の通りです。
- 高さの規定:サーブを打つ瞬間、シャトル全体が床から1.15m以下の高さでなければなりません。
- 腰より上で打つ(アバブ・ザ・ウエスト):かつては「腰より下」というルールでしたが、現在は上記の1.15mルールに統一されています。
- 足の動き(フット・フォルト):サーバーとレシーバーは、サーブが打たれる瞬間まで、両足の一部を必ず床につけて静止していなければなりません。 足が動いたり、ラインを踏んだりするとフォルトになります。
- 羽を打つ:サーブの際、ラケットはシャトルの土台(コルク)部分を最初に打たなければなりません。羽の部分を先に打つとフォルトになります。
これらのフォルトを避けるためには、正しいフォームで繰り返し練習することが大切です。
点数を意識した戦術と上達のコツ

バドミントンのルール、特に点数の仕組みを理解したら、次はその知識をプレーに活かしていきましょう。スコア状況によって戦い方を変えることは、上達のために不可欠です。
点数状況に応じた戦い方
試合は常に同じペースで進むわけではありません。ゲームの序盤、中盤、終盤で意識すべきポイントは異なります。
- ゲーム序盤(0〜10点):
この段階では、積極的に攻めて主導権を握ることが大切です。自分の得意なショットや配球を試して、試合のリズムを作りましょう。同時に、相手の弱点やプレースタイルを探る時間でもあります。多少のリスクを冒してでも、多彩なショットで相手を揺さぶってみましょう。 - ゲーム中盤(11〜16点):
11点のインターバルを挟み、試合が落ち着いてくる頃です。ここからは、序盤で見つけた相手の弱点を突いたり、逆に自分の苦手なパターンに持ち込まれないように注意したりと、より戦術的なプレーが求められます。簡単なミスを減らし、我慢強くラリーを続ける集中力が重要になります。 - ゲーム終盤(17点〜):
1点の重みが格段に増す、最も緊張感が高まる場面です。ここでの鉄則は「簡単なミスをしないこと」です。無理にエースを狙うのではなく、確実な返球を心がけ、相手のミスを待つ勇気も必要です。特に20点以降のデュースの場面では、精神的な強さが勝敗を分けます。最後まで集中力を切らさず、強気でプレーすることが大切です。
相手のフォルトを誘うプレー
自分のショットでエースを取るだけでなく、相手のミス(フォルト)を誘って得点することも、クレバーな戦い方の一つです。
例えば、
- ネット際に沈めるヘアピンやドロップを多用すれば、相手はネットにラケットや体を触れてしまう「タッチ・ザ・ネット」のミスをしやすくなります。
- 相手のフォア奥とバック前の対角線など、コートを広く使って相手を大きく動かすことで、体勢を崩させて返球ミスを誘います。
- サーブのコースや長短を変えることで、相手レシーバーのタイミングをずらし、サーブレシーブのミスを誘うこともできます。
相手がどのような状況でミスをしやすいのかを観察し、そこを戦略的に突くことで、試合を有利に進めることができます。
スコアを記録する重要性
上達を目指すなら、練習試合でもスコアをつける習慣をつけましょう。ただ勝った負けただけでなく、どのような点数の取られ方、取り方をしたのかを記録・分析することが重要です。
記録を見返すことで、自分の課題が明確になり、次の練習で何を意識すればよいかが分かります。スマートフォンのアプリや簡単なノートでも構いません。スコアは、あなたのプレーを客観的に見つめ直し、成長へと導いてくれる貴重なデータとなるのです。
まとめ:バドミントンの点数ルールを理解して、もっと楽しもう!

この記事では、バドミントン上達を目指す方に向けて、点数に関するルールを中心に解説してきました。
- 試合は21点先取の3ゲームマッチで行われ、ラリーに勝てば得点が入るラリーポイント制が採用されています。
- 20-20になるとデュースとなり、2点差をつけるか、30点を先取する必要があります。
- サーブを打つ位置は、自分の得点が偶数か奇数かによって決まります。
- 相手の反則であるフォルトを理解し、自分のミスを減らすことが失点を防ぐ上で重要です。
点数のルールを正しく理解することは、試合を有利に進めるための第一歩です。ルールが分かれば、戦術の幅が広がり、なぜ得点できたのか、なぜ失点したのかを分析できるようになります。その積み重ねが、あなたのバドミントンをより深く、楽しいものにしてくれるはずです。ぜひ、今日学んだ知識をコートの上で実践してみてください。


