バドミントンの上達を目指す中で、「トッププロはどんなラケットを使っているんだろう?」と気になったことはありませんか?特に、ダブルスの前衛で輝きを放つ選手たちがこぞって手にするラケットの一つに、ヨネックスの「アストロクス88S プロ」があります。
このラケットは、なぜ多くのトッププレーヤーに選ばれるのでしょうか。この記事では、アストロクス88S プロの使用選手をはじめ、その性能の秘密、ライバルとなるラケットとの違い、そして実際に使っている人のリアルな声まで、バドミントン上達を目指すあなたのために、やさしく、そして詳しく解説していきます。この記事を読めば、アストロクス88S プロがあなたのプレースタイルに合う一本なのか、そして次のレベルへ進むためのヒントが見つかるはずです。
アストロクス88S プロを使用する世界のトップ選手たち

アストロクス88S プロは、その卓越した操作性から、世界の第一線で活躍する多くのトッププレーヤーに愛用されています。特に、目まぐるしく攻防が入れ替わるダブルスにおいて、前衛でのスピーディーなプレーを得意とする選手からの支持が厚いのが特徴です。ここでは、男女ダブルス、そしてミックスダブルスで活躍する代表的な使用選手を見ていきましょう。
男子ダブルスの注目選手
男子ダブルスでは、世界トップクラスの前衛プレーヤーがアストロクス88S プロを手にしています。その代表格といえるのが、インドネシアのファジャル・アルフィアン選手です。 彼の変幻自在なネット前でのプレーや、相手の意表を突くドライブは、このラケットの性能を最大限に引き出しているといえるでしょう。
また、同じくインドネシアのレジェンド、ヘンドラ・セティアワン選手も長年アストロクスシリーズを愛用しており、その巧みなゲームメイクと前衛での決定力は、多くのプレーヤーの憧れです。 彼らのように、前衛で試合を組み立て、素早いラケットワークでチャンスを作り出すプレースタイルを目指す選手にとって、アストロクス88S プロは非常に強力な武器となります。
女子ダブルスの注目選手
女子ダブルスにおいても、アストロクス88S プロは多くのトップ選手に選ばれています。日本の福島由紀選手もその一人で、彼女の粘り強いレシーブと、チャンスボールを確実に沈める前衛でのプレーを支えています。 女子ダブルスは、男子に比べてラリーが長くなる傾向がありますが、その中でも集中力を切らさず、正確なラケットコントロールを維持するために、このラケットの操作性の高さが活かされています。
さらに、韓国のキム・ソヨン選手もアストロクス88S プロを使用する選手として知られています。彼女の力強いドライブやプッシュは、相手にプレッシャーを与え続け、試合の主導権を握る上で重要な役割を果たしています。女子選手ならではのしなやかなラケットワークと、ラケットの持つ反発性能が組み合わさることで、スピーディーな試合展開に対応できるのです。
ミックスダブルスの名手たち
男女がペアを組むミックスダブルスでは、より戦術的なプレーが求められます。男子選手は後衛からパワーのあるショットを打ち、女子選手は前衛で巧みなネットプレーを展開するのが基本的なセオリーです。この前衛での役割を担う女子選手にとって、アストロクス88S プロは最適な一本といえます。
中国の黄雅瓊(ホワン・ヤチョン)選手は、世界トップクラスのミックスダブルスプレーヤーであり、アストロクス88S プロを愛用しています。 彼女の素早い反応と正確無比なネット前での処理は、まさに神業。ラケットの取り回しやすさが、相手のスマッシュに対するカウンターレシーブや、ネット前に落とされたシャトルへの素早い対応を可能にしています。彼女のプレーを見れば、アストロクス88S プロが前衛でのプレーにどれほど特化しているかがよくわかります。
アストロクス88S プロはどんなラケット?特徴を徹底解剖

トップ選手が愛用するアストロクス88S プロですが、一体どのような特徴を持つラケットなのでしょうか。その性能の秘密は、ヨネックス独自の最新テクノロジーと、緻密に計算された設計に隠されています。ここでは、そのスペックや搭載されている技術について、一つひとつ詳しく見ていきましょう。
「前衛の支配」を可能にする基本スペック
アストロクス88S プロは、「前衛での決定力を高める」ことをコンセプトに開発されたラケットです。 そのため、操作性を重視したスペックになっています。
| スペック項目 | 詳細 | 特徴 |
|---|---|---|
| 重量 | 4U (平均83g), 3U (平均88g) | やや軽めで操作しやすい4Uが主流 |
| バランス | ややヘッドヘビー | 操作性とパワーを両立した絶妙なバランス |
| シャフトの硬さ | STIFF (硬い) | 弾きが良く、シャープな打球感 |
| 推奨張力 | 4U: 20-28 lbs, 3U: 21-29 lbs | 中上級者のパワーに対応 |
特に注目すべきは、重量とバランスです。軽めの「4U」が多くのプレーヤーに選ばれており、ラケットの取り回しやすさを実現しています。それでいて、バランスは「ややヘッドヘビー」に設計されているため、軽いだけでなく、ドライブやプッシュで相手を押し込むだけのパワーも兼ね備えているのが特徴です。硬めのシャフトは、インパクト時にシャトルを素早く弾き出すため、スピーディーなラリー展開で優位に立つことができます。
革新的なテクノロジー「ローテーショナルジェネレーターシステム」
アストロクスシリーズの最大の特徴ともいえるのが、「ローテーショナルジェネレーターシステム」です。これは、ラケットの重量配分をグリップエンド、フレームトップ、そしてジョイント部分の3点に分散させるという画期的な技術です。
ドライブの応酬や、プッシュとレシーブが素早く切り替わるダブルスの前衛でのプレーにおいて、この「次の準備の速さ」は非常に重要です。相手の返球に対して一瞬で反応し、連続で攻撃を仕掛けることができるため、試合の主導権を握りやすくなります。このテクノロジーこそが、アストロクス88S プロが「前衛向けラケット」といわれる所以の一つなのです。
精密な操作性を生むフレーム設計と素材
アストロクス88S プロは、フレームの設計や使用されている素材にも多くの工夫が凝らされています。フレーム全体には、強度と弾性を高めるカーボン素材「VOLUME CUT RESIN(ボリュームカットレジン)」が使われています。 これにより、フレームの強度を保ちながらスリム化を実現し、空気抵抗を減少させています。
さらに、フレームサイドには通常より太い「極太フレーム」を採用し、剛性を高めることで、インパクト時のブレを抑制。これにより、シャトルを狙った場所に正確にコントロールすることが可能になります。
また、シャフト部分には、インパクト時に素早くしなり、大きく復元する新次元カーボン素材「Namd(エヌアムド)」が搭載されています。 これがシャトルに大きなエネルギーを伝え、鋭い弾きを生み出します。これらの素材と設計が組み合わさることで、アストロクス88S プロならではの精密な操作性とシャープな打球感が生まれるのです。
アストロクス88D プロとの違いは?どちらを選ぶべき?

アストロクスシリーズには、「S」と対をなす「D」、つまり「アストロクス88D プロ」というモデルが存在します。 同じシリーズでありながら、この2本は明確に異なるコンセプトで作られています。自分がどちらのラケットを選ぶべきかを知るために、その違いを詳しく比較してみましょう。
コンセプトの違い:「S」は”Skill”、「D」は”Dominate”
まず、最も大きな違いはラケットのコンセプトです。
- アストロクス88S プロ (Skill)
- コンセプト:前衛でのスキル(技術)を活かし、決定力を高める。
- 特徴:フレーム全体がしなるように設計されており、球持ちを向上させ、ネット前での繊細なコントロールを可能にします。 操作性を重視し、素早いラケットワークで相手を翻弄するプレーヤー向けです。
- アストロクス88D プロ (Dominate)
- コンセプト:後衛からゲームをドミネート(支配)する。
- 特徴:フレームの上部が重点的にしなるように設計されており、パワーをシャトルに集中させて、角度のある強力なスマッシュを打つことができます。 パワーを活かして後方から相手を打ち崩すプレーヤー向けです。
このように、「S」は前衛でのネットプレーやドライブ戦を得意とし、「D」は後衛からのスマッシュやクリアを得意とする、という明確な役割分担がされています。
スペックと打球感の比較
コンセプトの違いは、具体的なスペックや打球感にも表れています。
| 項目 | アストロクス88S プロ | アストロクス88D プロ |
|---|---|---|
| コンセプト | 前衛での決定力 (Skill) | 後衛からの攻撃力 (Dominate) |
| フレームのしなり | 全体的にしなる | フレーム上部がしなる |
| 打球感 | 弾きが良く、シャープ | 球持ちが良く、重い |
| 得意なショット | ドライブ、プッシュ、ネットプレー | スマッシュ、クリア、ドロップ |
| 全長 | 5mm LONGER | 10mm LONGER |
88Sプロは全長が5mm長く、88Dプロは10mm長くなっています。 88Dプロの方がより遠心力を活かしてパワフルなショットを打ちやすい設計になっているのに対し、88Sプロは標準的な長さに近く、コンパクトなスイングでもシャープに弾けるようになっています。
実際に打ってみると、88Sプロは「パンッ!」と乾いた音でシャトルが素早く飛んでいく感覚があり、特にドライブの打ちやすさは格別です。一方、88Dプロは「グッ」と一度シャトルを掴んでから、重い球を押し出すような感覚があり、スマッシュの威力は非常に高いです。
あなたのプレースタイルに合うのはどっち?
では、あなたはどちらのラケットを選ぶべきでしょうか。判断のポイントは、あなたの得意なプレーや、ダブルスでの主なポジションです。
ダブルスでは主に前衛でプレーする
ドライブやプッシュで相手を押し込むのが好き
ネット前での繊細なタッチやコントロールに自信がある
素早いラケットワークで連続攻撃を仕掛けたい
ダブルスでは主に後衛でプレーする
角度と重さのあるスマッシュを打ちたい
ラリーの主導権を後方からのパワーショットで握りたい
シングルスでもプレーする機会が多い
もちろん、これはあくまで一般的な目安です。前衛でも時折スマッシュを打つ場面はありますし、後衛でもドライブでつなぐ場面はあります。最終的には、実際に試打してみて、自分の感覚に合う方を選ぶのが一番です。しかし、このコンセプトの違いを理解しておくことで、ラケット選びの大きな指針になるはずです。
使用者のリアルな声!評判・レビューまとめ

トップ選手が愛用し、優れたテクノロジーが搭載されているアストロクス88S プロですが、実際に使っている一般のプレーヤーはどのように感じているのでしょうか。ここでは、インターネット上の口コミやレビューを参考に、ポジティブな意見とネガティブな意見の両方を見ていきましょう。
ポジティブな口コミ:操作性の高さとドライブの速さ
最も多く見られるポジティブな意見は、やはり操作性の高さに関するものです。
「とにかくラケットの取り回しが楽。相手のスマッシュに対するレシーブや、ネット前の攻防で振り遅れることが少なくなった」
「ドライブの速さが格段に上がった。低い弾道で鋭く沈むので、相手を崩しやすくなった」
といった声が多数挙がっています。
これは、ラケットのコンセプト通り、前衛でのプレーを重視するプレーヤーにとって大きなメリットとなっているようです。特に、これまでヘッドヘビーのラケットを使っていて「もう少し操作性が欲しい」と感じていた中上級者からの評価が高く、「一度使うと他のラケットに戻れない」という声も見られました。また、打球感がクリアで、シャトルを弾く感覚がダイレクトに伝わるため、「コントロールしやすい」と感じる人も多いようです。
ネガティブな口コミ:パワー不足を感じる場面も?
一方で、いくつかのネガティブな意見も見られます。その多くはパワーに関するものです。
「後衛に下がったときのスマッシュが、少し軽く感じてしまう」
「クリアが飛ばしにくい。しっかり体を入れて振らないと、奥まで届かないことがある」
といった声が散見されます。
これは、アストロクス88S プロが前衛での操作性を最優先に設計されているため、後衛からのパワーショットを主武器とする「アストロクス88D プロ」や、よりヘッドヘビーな「アストロクス99 プロ」などと比較すると、どうしてもスマッシュの重さやクリアの飛距離では見劣りする部分がある、ということです。パワーに自信のあるプレーヤーや、常に後衛から強打を狙うプレースタイルの人にとっては、少し物足りなさを感じる可能性があるかもしれません。
上達を目指すプレーヤーにおすすめの理由
これらの評判を総合すると、アストロクス88S プロは「自分の技術でゲームを組み立てたい、技巧派のプレーヤー」に最適なラケットといえるでしょう。ただラケットのパワーに頼るのではなく、正確なラケットワークと戦術で相手を崩していく楽しさを教えてくれる一本です。
特に、バドミントンの上達を考えている中級者の方にとっては、
- 速いラリー展開に慣れることができる
- コンパクトなスイングでも鋭い球が打てるようになる
- ネット前での繊細な感覚を養うことができる
といった多くのメリットがあります。
パワー不足を指摘する声もありますが、裏を返せば、それは「楽に飛ばせる」ラケットではないということ。つまり、全身を使った正しいフォームでスイングする意識を高めるきっかけにもなります。このラケットを使いこなすことができれば、あなたのプレーは間違いなく次のステージへとレベルアップするはずです。
まとめ:アストロクス88S プロと使用選手から学ぶ上達のヒント

今回は、アストロクス88S プロの使用選手やラケットの特徴について詳しく解説してきました。この記事のポイントを振り返ってみましょう。
- 使用選手: ファジャル・アルフィアン選手や福島由紀選手など、世界のトップで活躍する前衛プレーヤーに愛用されている。
- 特徴: 操作性を重視した設計と「ローテーショナルジェネレーターシステム」により、素早いラケットワークと連続攻撃を可能にする。
- 88Dプロとの違い: 後衛向けの「D」に対し、「S」は前衛でのスキルを最大限に引き出すコンセプト。
- 評判: 操作性やドライブの速さが高く評価される一方、後衛でのパワー不足を感じる声もある。
アストロクス88S プロは、単なる道具ではなく、ダブルス、特に前衛でのプレーの奥深さを教えてくれる「指南役」のような存在です。トップ選手たちのプレーを参考にしながら、このラケットと共に自分のスキルを磨いていくことで、これまで見えなかった新しいバドミントンの世界が広がるかもしれません。ラケット選びは、自分のプレースタイルを見つめ直す絶好の機会です。この記事が、あなたにとって最高の一本を見つける手助けとなれば幸いです。


