バドミントンのダブルスで、「どこに打てばいいか分からない」「頑張って打っても、簡単に返されてしまう」と悩んでいませんか?シングルスとは異なり、コートに4人のプレーヤーがいるダブルスでは、試合を有利に進めるために「配球」が非常に重要になります。 速いスマッシュや巧みなテクニックも大切ですが、それだけでは勝つのが難しいのがダブルスの奥深さです。
この記事では、ダブルスで勝率を上げるための配球の基本的な考え方から、具体的な攻撃パターン、守備からチャンスを生み出す方法まで、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。配球を意識することで、パートナーとの連携がスムーズになり、相手ペアを崩すことができます。 この記事を読んで、配球の基本をマスターし、あなたのダブルスのレベルを一段階アップさせましょう。
バドミントン ダブルスの配球で勝率アップ!基本の考え方

バドミントンのダブルスにおいて、配球は試合の勝敗を左右するといっても過言ではないほど重要な要素です。 ここでは、なぜ配球が重要なのか、そして攻撃時と守備時における基本的な考え方について解説します。これらの基本を理解することが、上達への第一歩となります。
配球とは?なぜ重要なのか
配球とは、簡単に言うと「どこに」「どのような種類のショットを」「どのような意図で」打つかという戦術のことです。ダブルスではコート内に相手が2人いるため、単純に空いているスペース(オープンスペース)を狙うだけでは、なかなか得点に結びつきません。
そこで重要になるのが、相手ペアの連携を崩し、自分たちが有利な状況を作り出すための配球です。 たとえば、相手2人の中間を狙ってどちらが取るか迷わせたり、前後の揺さぶりで体勢を崩させたりすることで、甘い返球を誘うことができます。 配球を考えずにただ打っているだけでは、相手に楽に返球され、逆に自分たちが不利な状況に陥ってしまうのです。
攻撃の基本配球「相手を動かして崩す」
攻撃の基本は、相手を動かして体勢を崩し、決定打を打つチャンスを作り出すことです。 ダブルスの攻撃は、一発で決めようとするのではなく、徐々に相手を追い詰めていくイメージを持つことが大切です。 具体的な狙いどころとしては、以下のような場所が挙げられます。
- 相手ペア2人の中間:お互いがお見合いしてしまったり、無理な体勢で返球せざるを得なくなったりします。
- 空いているスペース(オープンスペース):ローテーションの乱れなどでできたスペースを素早く突くことで、相手を大きく動かせます。
- 相手の体(ボディ):特にバックハンド側や肩口を狙うと、相手は窮屈な体勢になり、強い返球が難しくなります。
これらのコースに、スマッシュだけでなく、ドロップやカットなどを織り交ぜて緩急をつけることで、相手は的を絞りにくくなり、より効果的に崩すことができます。
守備の基本配球「時間を稼いで立て直す」
相手に攻め込まれている守備の場面では、無理に攻め返そうとせず、まずは自分たちの体勢を立て直すことを最優先に考えます。そのための基本配球は「相手にシャトルを上げさせる」つまり、下から打たせることです。
ネットより低い位置で打たせることができれば、相手は強いスマッシュを打つことができず、必然的に山なりの返球(ロブやクリア)が多くなります。 これにより、自分たちが守備から攻撃へと切り替えるための時間を稼ぐことができます。
具体的な配球としては、以下のようなショットが有効です。
| ショットの種類 | 狙いと効果 |
|---|---|
| ロブ・クリア | コートの奥深くに返すことで、相手を後ろに下げさせ、自分たちの守備体形を整える時間を確保します。 |
| ショートリターン(ヘアピンなど) | ネット際に浅く落とすことで、相手に低い位置で打たせることができます。 |
| ドライブ | 低く速い軌道で返すことで、相手に強打させず、ラリーの主導権を渡さないようにします。 |
守備の場面では、いかに相手に楽に攻撃させないかを考え、粘り強くラリーを続けることが重要です。
攻撃的な配球パターンを覚えよう

ダブルスで主導権を握るためには、攻撃的な配球が不可欠です。ここでは、基本的なフォーメーションである「トップアンドバック」と「サイドバイサイド」からの攻撃パターンや、相手の弱点を突くための具体的な配球術について掘り下げていきます。
トップ&バックでの配球セオリー
トップアンドバックは、一人が前衛、もう一人が後衛に立つ攻撃的なフォーメーションです。 この陣形では、それぞれの役割に応じた配球が求められます。
- 後衛の役割と配球
後衛の主な役割は、スマッシュやドロップ、カットを打ち分けて相手を崩し、前衛の決定機を作り出すことです。 単に速いスマッシュを打ち続けるだけでは、相手に慣れられてしまいます。 そこで、コースの打ち分けと緩急が重要になります。- ストレートとクロス: 基本はストレートに攻撃し、相手の体勢が崩れたところでクロスにスマッシュやカットを打つと効果的です。
- センター: 相手ペアの中間を狙うことで、返球コースを迷わせます。
- 緩急: 速いスマッシュの間に、沈むようなドロップや鋭いカットを混ぜることで、相手のタイミングをずらし、前に誘い出すことができます。
- 前衛の役割と配球
前衛の役割は、ネット際で相手にプレッシャーをかけ、後衛が作ったチャンスボールをプッシュやヘアピンで決めることです。 常にラケットを上げて準備し、相手が甘い返球をした瞬間に素早く反応することが求められます。 また、相手のショートリターンに対しては、厳しいコースにヘアピンを返したり、相手のいないサイドに軽くプッシュしたりすることで、さらに有利な状況を作り出せます。
サイドバイサイドからの攻撃転換
サイドバイサイドは、ペアが横並びになる守備的なフォーメーションです。 しかし、守備から一転して攻撃に転じるための配球も非常に重要です。相手の攻撃が緩くなったり、甘い球が来たりした瞬間を見逃さず、攻撃に切り替えましょう。
そのための有効な配球がドライブです。相手のスマッシュをドライブで低く速く返すことで、相手に再び上げさせて攻撃の形を作らせません。特に、相手のいないコースや、打った選手の逆サイドを狙うと、相手の陣形を崩しやすくなります。そこから相手が甘い球を上げてくれば、すかさずトップアンドバックの攻撃的な陣形に移行します。
相手の弱点を狙う配球術
試合を有利に進めるためには、相手ペアの弱点を的確に突くことが効果的です。試合の序盤で相手をよく観察し、以下のような弱点を見つけましょう。
- バックハンドが苦手な選手を狙う: 多くの選手はフォアハンドに比べてバックハンドが苦手です。特に後衛選手のバック側奥(ラウンド側)に速い球や沈む球を送ると、体勢が崩れやすく、甘い返球が来やすくなります。
- 動きが遅い選手を揺さぶる: ペアの片方の動きが遅い場合、その選手を前後に大きく揺さぶる配球が有効です。ドロップで前に誘い、次の球をクリアで奥に返すといった配球を繰り返すことで、体力を奪い、ミスを誘発できます。
- ローテーションがスムーズでないペアの中間を狙う: ペアの連携が悪いと、ローテーション(陣形の入れ替わり)がスムーズに行きません。その隙を突いて、2人の中間や動きの逆を取るコースに配球することで、お見合いや衝突を誘うことができます。
フェイントを混ぜた効果的な配球
ある程度ラリーができるようになったら、フェイントを混ぜることで配球の幅が大きく広がります。フェイントとは、打つ直前まで相手にコースや球種を読ませないようにする技術です。
例えば、スマッシュを打つと見せかけてドロップを打ったり、クロスに打つと見せかけてストレートに打ったりします。同じフォームから異なるショットを打ち分けることができれば、相手は一歩目の反応が遅れ、より甘い返球を引き出しやすくなります。特に前衛でのプレーや、後衛からのドロップ、カットなどでフェイントは有効です。
守備からチャンスを作る配球術

試合では、常に攻撃できるわけではありません。相手の猛攻に耐え、守備からいかにチャンスを作り出すかが勝利の分かれ目となります。守備の目的は、単に失点を防ぐだけでなく、相手の攻撃のリズムを崩し、攻守を逆転させるきっかけを作ることです。
低いレシーブ(ショートリターン)の配球
相手のスマッシュやドロップに対して、ネット際に低く返すショートリターンは、非常に有効な守備戦術です。 この配球の最大の目的は、相手に下からシャトルを打たせることで、連続攻撃を防ぎ、自分たちの体勢を立て直す時間を作ることです。
ショートリターンを配球する際は、コースの選択が重要になります。
- ストレートへの返球: 最も基本的で安全なコースです。移動距離が短いため、次の球への備えがしやすくなります。
- クロスネットへの返球: 相手を大きく動かすことができるため、体勢を崩す効果が高いですが、移動距離が長くなる分、自分たちの陣形が乱れるリスクもあります。相手の体勢が崩れている時や、意表を突きたい時に使うと効果的です。
ただし、ショートリターンが浮いてしまうと、相手の前衛にプッシュで一気に決められてしまうため、ネットを越えてから沈む、質の高いショットが求められます。
高いレシーブ(クリア・ロブ)の配球
相手のスマッシュが速くて対応が難しい場合や、一度体勢を立て直したい場合には、コートの奥深くに高く打ち上げるクリアやロブが有効です。 これにより、シャトルが空中にある長い時間を利用して、守備の陣形であるサイドバイサイドにしっかりと戻ることができます。
クリアを配球する際のポイントは、「高く、深く」です。中途半端な高さや浅いクリアは、相手にとって絶好のスマッシュチャンスを与えてしまいます。相手コートのエンドラインぎりぎりを狙って、相手をコート後方に押し込めるような質の高いクリアを心がけましょう。特に、相手後衛のバックハンド側に深く返球できると、相手は強いスマッシュを打ちにくくなり、攻撃の威力を半減させることができます。
ドライブでの応戦と配球
相手のスマッシュが少し甘くなったり、サイドからドライブ気味に攻めてきたりした場合は、ドライブで応戦するのも有効な手段です。ドライブは、ネットすれすれを低く速い軌道で飛ぶショットで、相手にシャトルを上げさせず、低い展開を維持することができます。
ドライブで応戦する際は、相手のいないコースを狙うのが基本です。
- 相手ペアの真ん中を抜くコース
- スマッシュを打ってきた選手の逆サイド
- 相手前衛の横を抜くコース
これらのコースにドライブを配球することで、相手の陣形を崩し、攻守交代のきっかけを作ることができます。ドライブ戦は反応速度が求められますが、マスターすれば守備の選択肢が大きく広がります。
状況別!効果的な配球戦略

試合の流れは刻々と変化します。サーブやレシーブといった試合の序盤から、ラリーが続く中盤まで、それぞれの状況に応じた最適な配球を考えることが、勝利を手繰り寄せるためには不可欠です。ここでは、具体的な状況別に効果的な配球戦略を見ていきましょう。
サーブ&レシーブでの配球
ダブルスのラリーは、サーブから3球目まででその後の展開が大きく決まる、と言われるほど重要です。 ここで主導権を握ることが、ポイント獲得への近道となります。
- サーブの配球
現代のダブルスでは、攻撃されにくいショートサーブが主流です。 サーブを打つ際は、相手にプッシュされないよう、ネットから浮かないギリギリの高さを狙うことが重要です。コースは、相手のフォア側、バック側、センターへと打ち分けることで、相手レシーバーに的を絞らせないようにします。時折、相手の意表を突くロングサーブを混ぜるのも効果的です。 - レシーブの配球
相手のサーブが甘く浮いてきたら、迷わずプッシュで攻撃します。 良いショートサーブに対しては、相手に上げさせることを意識した配球が基本です。 具体的には、ネット前に落とす(ショートリターン)、相手前衛が触れない高さでハーフ(コート中盤)に返す、といった選択肢があります。 これにより、相手に下から打たせ、こちらが3球目から攻撃する形を作ることができます。
ラリーが続いた時の配球
ラリーが長くなると、体力も集中力も消耗し、単調な配球になりがちです。しかし、こういう時こそ冷静に状況を判断し、効果的な配球を心がけることが大切です。
長いラリーでは、まず自分たちがミスをしないことが最優先です。無理に厳しいコースを狙うのではなく、相手コートに確実に返すことを意識しましょう。その上で、相手を前後左右に動かすことを考えます。 例えば、後衛がストレートにスマッシュを打った後、次はクロスにカットを落とす、あるいは前衛がクロスネットに返球した後、次はストレートに軽く押し込むなど、コースと緩急を組み合わせた配球で相手のリズムを崩しましょう。
前衛と後衛の連携を活かす配球
ダブルスは2人のスポーツであり、パートナーとの連携が何よりも重要です。効果的な配球は、パートナーとのスムーズな連携があってこそ成り立ちます。
例えば、後衛が相手のバック奥にスマッシュを打った場合、返球はストレートに来やすいと予測できます。 その予測に基づき、前衛はストレート側をケアするポジションを取ります。 逆に、後衛がクロスに打った場合は、返球もクロスに来る可能性が高まるため、それに応じた動きをします。
このように、自分が打ったショットに対して、次にどこに返ってきやすいかを予測し、パートナーと共有することが、連携を活かした配球の基本です。 普段の練習から、「ここに打つから、次はここを頼む」といったコミュニケーションを積極的に取ることが、勝利につながります。
まとめ:バドミントン ダブルスの配球をマスターして勝利を掴もう

この記事では、バドミントンのダブルスにおける配球の重要性と、その基本的な考え方から応用戦術までを解説しました。
- 基本の考え方: 配球とは、単に空いている場所に打つのではなく、相手の連携を崩し、自分たちが有利な状況を作り出すための戦術です。攻撃時は「相手を動かして崩す」、守備時は「時間を稼いで立て直す」ことが基本となります。
- 攻撃パターン: トップアンドバックの陣形では、後衛がスマッシュやドロップで崩し、前衛が決めるのがセオリーです。 緩急やコースの打ち分け、相手の弱点を突くことで、攻撃の幅は大きく広がります。
- 守備からのチャンス創出: 守備の場面では、ショートリターンやクリアを使い分け、相手に楽に攻撃させないことが重要です。 粘り強く守り、相手のミスや甘い球を誘って攻守交代のチャンスをうかがいます。
- 状況判断と連携: サーブ周りから長いラリー戦まで、状況に応じた配球を考える必要があります。 そして、最も大切なのはパートナーとの連携です。自分の配球の意図を伝え、次の返球を予測し合うことで、2人の力は最大化されます。
配球は、すぐにマスターできるものではありません。しかし、今回紹介したセオリーを意識して練習や試合に取り組むことで、これまで見えなかった試合の流れが読めるようになり、プレーの質が格段に向上するはずです。ぜひ、パートナーとコミュニケーションを取りながら、自分たちだけの勝利の配球パターンを見つけ出してください。


