ドリブル(二度打ち)のルール解説|バドミントンでの故意と偶然の違いを判定基準とともに紹介

ドリブル(二度打ち)のルール解説|バドミントンでの故意と偶然の違いを判定基準とともに紹介
ドリブル(二度打ち)のルール解説|バドミントンでの故意と偶然の違いを判定基準とともに紹介
ルールと初心者向け情報

バドミントンの試合中、シャトルがラケットに2回当たってしまったように見える瞬間があります。これは一般的に「ドリブル」や「二度打ち」と呼ばれるプレーですが、実は反則になる場合とならない場合があることをご存じでしょうか。初心者のうちはもちろん、経験者でも「今のドリブルじゃないの?」と意見が分かれることも少なくありません。

バドミントンの競技規則では、ドリブルのルールは「故意か偶然か」という点が非常に重要視されています。昔のルールを知っている方だと、一律で反則だと思い込んでいるケースもありますが、現在のルールでは柔軟な解釈がなされています。本記事では、ドリブルの定義から最新の判定基準、そして試合でトラブルにならないための知識を詳しく解説します。

ルールを正しく理解することで、セルフジャッジの際にも自信を持ってプレーできるようになります。また、故意と偶然の境界線を知ることは、審判としてのスキルアップにもつながるでしょう。それでは、バドミントンにおけるドリブルの基本から順を追って見ていきましょう。

  1. バドミントンのドリブル(二度打ち)ルールの基本と故意・偶然の定義
    1. ドリブルとは何か?基本的な定義を解説
    2. 「故意」と「偶然」を分ける判定のポイント
    3. 以前のルールとの違いとルール変更の背景
  2. 審判やセルフジャッジで役立つ具体的な「偶然」の事例
    1. ラケットのフレームとガットに連続して当たった場合
    2. スイングの軌道上で2回当たってしまった時
    3. 返球が成功したとみなされる「一つの動作」の解釈
  3. 反則(フォルト)となる「故意」のドリブルとは?
    1. 明らかに2回振っている(二段打ち)ケース
    2. シャトルを運ぶような「ホールド」との関係
    3. 相手を惑わすための意図的な操作
  4. ダブルスにおけるドリブルとパートナー間のルール
    1. 二人のラケットが同時に、または連続して当たった場合
    2. パートナーの体に当たった後の返球
    3. ダブルス特有の「タッチ・ザ・ネット」との混同注意
  5. 試合中にドリブルが起きた時の対処法とマナー
    1. セルフジャッジの際に正直に申告する基準
    2. 審判の判定に疑問を感じた時の振る舞い
    3. 練習中から意識したい正しいインパクトの形
  6. ドリブルやミスショットを減らすための練習方法
    1. 正確なミート力を養う基礎打ちのポイント
    2. シャトルとの距離感を掴むフットワーク
    3. リラックスしたグリップが生むスムーズなスイング
  7. まとめ:ドリブルのルールを知って故意・偶然のトラブルを防ごう

バドミントンのドリブル(二度打ち)ルールの基本と故意・偶然の定義

バドミントンにおいて「ドリブル」とは、1人のプレーヤーが1回のラリーの中でシャトルを2回打ってしまうことを指します。公認審判員の用語としては「ダブルタッチ」ではなく「ドリブル」という言葉が使われます。まずは、このルールがどのような基準で運用されているのか、その根幹部分を確認していきましょう。

ドリブルとは何か?基本的な定義を解説

バドミントンの競技規則において、ドリブルは「フォルト(反則)」の一つとして定義されています。具体的には、シャトルを打つ際に、ラケットに2回以上接触させてしまう行為を指します。1回のストロークの中で、シャトルが意図せず2回当たってしまう状態をイメージすると分かりやすいでしょう。

かつてのバドミントン界では、シャトルがラケットに2回当たった時点で、それがどんな状況であっても即座に「ドリブル」という反則が取られていました。しかし、現在はルールが改正されており、全ての二度打ちが反則になるわけではありません。このルールの変化が、現在の「故意か偶然か」という議論の出発点となっています。

現在の定義では、プレーヤーがシャトルを返球する一連の動作(一つのストローク)の中で、偶然に2回当たってしまった場合は有効な返球として認められます。一方で、明らかに2回ラケットを振ったり、シャトルを一度受け止めてから押し出したりするような動作は、依然としてドリブルとして厳しく判定されます。

「故意」と「偶然」を分ける判定のポイント

ドリブルの成否を分ける最大のポイントは、その接触が「一つの動作」の中で行われたかどうかです。競技規則では、故意に二度打ちをすることを禁じていますが、偶然の結果として2回接触してしまった場合は、それが一つのスイング中であればフォルトにはならないとされています。

ここで言う「故意」とは、プレーヤーが意図的にシャトルを2回操作しようとする意思があることを指します。例えば、シャトルの勢いを殺すために一度ラケットで受けてから、別の動作で打ち返すようなケースです。これは明らかに「二つの動作」になっており、誰が見ても故意であると判断されます。

対して「偶然」とは、スマッシュをレシーブした際などに、シャトルがフレームに当たって跳ね返り、そのまま同じスイングの軌道上にあったガット部分に再度当たってしまうような状態です。この時、プレーヤーのスイングは一度きりであり、二度打とうとする意思はないため、現在のルールではセーフとなります。

以前のルールとの違いとルール変更の背景

ベテランプレーヤーの中には「二度打ちは絶対にダメ」と教わった方も多いはずです。実際、1990年代後半までの古いルールでは、接触が偶然であっても一度の動作であっても、2回当たれば即座にフォルトでした。しかし、技術の向上や試合のスピード化に伴い、判定の難しさが課題となりました。

バドミントンのルール変更は、競技のダイナミズムを損なわないために行われました。特に高速なラリーの中では、肉眼で「1回か2回か」を厳密に見極めるのが困難なケースが増えたため、一つの動作内での接触は不問とされるようになったのです。

この変更により、審判の負担が軽減されただけでなく、選手側も「今のは当たったかも……」と過度に不安になる必要がなくなりました。ただし、このルール変更は「二度打ちを推奨するもの」ではありません。あくまで不可抗力による接触を許容するものであり、技術的なミスによって生じる不自然な挙動は今でもチェックの対象となります。

現在では世界バドミントン連盟(BWF)の規定に基づき、日本バドミントン協会の競技規則も同様の運用がなされています。ルールを知ることは、相手との不要なトラブルを避けるだけでなく、自分たちの正当なプレーを守ることにもつながる大切な要素です。

審判やセルフジャッジで役立つ具体的な「偶然」の事例

理論として「一つの動作ならOK」と分かっていても、実際のコート上では判断に迷う場面が多々あります。特に審判がいない練習試合や市民大会のセルフジャッジでは、どのような状態が「偶然の二度打ち(セーフ)」とされるのかを具体的に知っておく必要があります。ここでは、よくある合法的なケースを紹介します。

ラケットのフレームとガットに連続して当たった場合

最も頻繁に起こるのが、シャトルがラケットのフレーム(枠)に当たった直後、そのままガット(網目)の部分に触れて飛んでいくケースです。これはレシーブや、追い込まれた体勢からのショットでよく見られます。この時、ラケットを振り抜く動作が一度だけであれば、「偶然の接触」とみなされ、プレーは続行されます。

以前はこの状況でも「カツッ、ポーン」と音が2回すればドリブルとされていましたが、現在はその音の回数だけで即座に反則とはしません。シャトルの飛ぶ軌道が不自然であっても、それが一振りの中で起きた事象であれば、相手コートに入れば有効な一打となります。これをルール違反だと主張しすぎると、逆にルールを知らないと思われる可能性もあります。

判定の基準は「スイングの継続性」にあります。フレームに当たった衝撃でスイングが止まってしまい、そこから慌てて押し出した場合は「二つの動作」と取られる可能性がありますが、振り抜いている最中の出来事であれば、基本的には問題ありません。フレームショットはミスの一種ですが、ルール上は救済されている形です。

スイングの軌道上で2回当たってしまった時

シャトルがラケット面に対して並行に近い角度で入ってきた際、ラケットを振る速度とシャトルの移動速度が重なり、ガットの上をシャトルが転がるように2回、あるいはそれ以上接触することがあります。これも「一つのストローク」の中での出来事であれば、ドリブルにはなりません。

特にネット際での繊細なヘアピンや、ボディー付近への速い球を捌くとき、意図せずシャトルがラケットの上で「滑る」ような感覚になることがあります。この時、接触回数が複数回に及んでいたとしても、それがスイングを止めることなく自然に行われた結果であれば、審判はフォルトを宣言しません。

ただし、この「軌道上での接触」は、後述する「ホールド(シャトルを運ぶ)」と紙一重です。シャトルがラケットにくっついたまま移動しているように見えると、別の反則を取られる可能性があります。あくまで「打球」としての動作が維持されていることが条件となります。

返球が成功したとみなされる「一つの動作」の解釈

「一つの動作(One stroke)」という言葉の解釈は、バドミントンの審判において非常に重要です。これはバックスイングからフォロースルーまでが途切れることなく、一貫したリズムで行われることを意味します。この流れの中で起きた不慮の接触は、全て「偶然」の範疇に含まれます。

一つの動作かどうかの見極めポイント:

1. スイングを途中で止めていないか

2. ラケットを二度振り直していないか

3. シャトルを捕らえに行く動作に不自然なタメや押し込みがないか

もしスイングが一度止まり、再度力を加えてシャトルを押し出したのであれば、それは「二つの動作」となり、ドリブルまたはキャリー(運び)の反則となります。審判や相手選手は、プレーヤーの腕の動きとラケットのヘッドスピードの変化を注視しています。スムーズな動きの中でのアクシデントは、現在のルールでは寛容に扱われます。

セルフジャッジにおいては、自分自身で「今の動きは一つだったか」を正直に判断することが求められます。自分でも「あ、二回振っちゃったな」という自覚がある場合は、素直にフォルトを認め、手を挙げて相手にポイントを譲るのがマナーです。ルールの解釈を悪用せず、スポーツマンシップに則ってプレーしましょう。

反則(フォルト)となる「故意」のドリブルとは?

偶然の二度打ちが許容される一方で、依然として「ドリブル」として厳格に反則とされるケースも存在します。これらはプレーヤーが意図的に、あるいは技術不足によって「二度の動作」を行ってしまった場合に適用されます。どのような状況が「故意」や「不正な二度打ち」と判断されるのかを整理しておきましょう。

明らかに2回振っている(二段打ち)ケース

これはドリブルの典型例であり、最も分かりやすい反則です。シャトルを打とうとして空振りしそうになり、あるいは当たりが弱かったため、同じラリーの中でラケットをもう一度振り直してシャトルに当てる行為を指します。いわゆる「二段打ち」です。

初心者の場合、シャトルとの距離感が掴めず、一度軽く触ってから本格的に打とうとしてしまうことがあります。しかし、一度ラケットに接触したシャトルに対し、別の動作で再度力を加えることは、明確なルール違反です。この場合、1回目の接触がどれほど微細なものであっても、2回目のスイングで返球した時点で「ドリブル」が成立します。

試合において、この二段打ちは審判からも非常に見えやすい動きです。腕の振りが一度リセットされるため、動きにリズムの崩れが生じるからです。どんなに必死なプレーであっても、一振りで返せなかった時点でそのポイントは失うものと理解しておかなければなりません。

シャトルを運ぶような「ホールド」との関係

ドリブルと非常に関連が深く、混同されやすい反則に「ホールド(またはキャリー)」があります。これはシャトルがラケットに当たった際、弾かずにガットの上に一時的に保持され、それを運ぶようにして投げ出す行為を指します。ドリブルが「回数」の反則なら、ホールドは「時間の長さ」の反則と言えるでしょう。

故意のドリブルと判断されるケースの中には、このホールドが混ざっていることがよくあります。シャトルを一度ラケットの上で受け止め、そこからグイッと押し出す動作は、接触時間が異常に長いため「打っている」とはみなされません。これも競技規則では厳禁とされており、審判は「フォルト」をコールします。

特にネット前でのプッシュを拾う時などに、ラケットを差し出してシャトルをすくい上げるような動きをすると、このホールドになりやすいです。自分では必死に拾ったつもりでも、シャトルがガットの上で「静止」または「転動」している時間が長いと、不当な操作とみなされます。

相手を惑わすための意図的な操作

非常に稀なケースではありますが、上級者の中にはフェイントの一部として、あるいは意図的にシャトルの軌道を変えるために二度打ちを行おうとする誘惑に駆られることがあるかもしれません。しかし、バドミントンは一度の接触で返球するのが原則のスポーツです。

例えば、わざと弱く当ててシャトルを自分の方へ引き寄せ、そこから再度打って相手のタイミングを外すような行為は、完全な故意のドリブルです。このような「意図的な二度打ち」は、スポーツの公平性を著しく損なうものとして、最も厳しく対処されるべき内容です。

バドミントンのルールでは、偶然の二度打ちは許容されますが、意図的な操作は一切認められません。相手を欺くためのテクニックは、ルールで認められた「一つの動作内でのフェイント」で行うのが正解です。

故意かどうかの判断は、最終的には審判(セルフジャッジなら本人)の良心と観察眼に委ねられます。しかし、不自然なダブルアクション(二段階の動き)は、周囲から見ても違和感として映ります。健全な試合を楽しむためにも、意図的なドリブルは絶対に行わないようにしましょう。

ダブルスにおけるドリブルとパートナー間のルール

ダブルス競技では、コート上に4人のプレーヤーがいるため、シングルスよりもドリブルに関連したトラブルが起きやすい環境にあります。特に「一人のプレーヤー」ではなく「ペアとして」の接触ルールがどうなっているのか、正しく把握している人は意外と少ないものです。ダブルス特有のルールを整理します。

二人のラケットが同時に、または連続して当たった場合

ダブルスにおいて、飛んできたシャトルに対してペアの二人が同時にラケットを出してしまい、二人ともラケットにシャトルが当たってしまうことがあります。この場合、現在のルールでは「ドリブル」としてフォルトになります。たとえ二人が同時に振っていたとしても、結果として「二つのラケット」に当たれば、それは一つの側が2回打ったことと同じ扱いです。

「自分たちが打った回数は1回ずつだからセーフではないか?」と考える方もいますが、バドミントンのルールでは「シャトルは一人のプレーヤーによって打たれなければならない」という原則があります。二人のラケットが連続して当たった場合はもちろん、完全に同時であっても、二人とも触れていれば反則となります。

このミスを防ぐためには、コート内でのコミュニケーションが欠かせません。「オレ!」「任せた!」といった声掛けを徹底することで、ラケットが重なるのを防ぐことができます。ダブルスでのドリブルは、技術的なミスというよりも、連携のミスとして捉えられるべきものです。

パートナーの体に当たった後の返球

さらに注意が必要なのは、シャトルがパートナーの体や衣服に当たり、その跳ね返りをもう一人が打って返した場合です。これも当然ながらフォルトです。バドミントンでは、シャトルがプレーヤーの体や衣服に触れた時点で「タッチ」という反則になり、その瞬間にラリーは終了します。

例えば、前衛の背中にシャトルが当たり、それを後衛がナイスフォローで相手コートに返したとしても、それは有効な返球にはなりません。どれほど鮮やかなカバーリングであっても、人の体に触れた時点でアウトであることを覚えておきましょう。このルールを「ドリブル」と混同することもありますが、正確には「タッチ・ザ・ボディー」に近い判定となります。

また、自分のラケットに当たった後に自分の体に当たった場合も同様です。どのような順序であれ、シャトルがラケット以外のもの(ネットやポスト、天井を除くプレーヤー自身)に触れることは許されません。ダブルスでは自分だけでなく、相方の動きにも責任を持つ必要があります。

ダブルス特有の「タッチ・ザ・ネット」との混同注意

ダブルスの激しいネット際での攻防では、ドリブル以外にも多くの反則が発生します。その代表例が「タッチ・ザ・ネット」です。シャトルを打つ際、あるいは打った後のフォロースルーでラケットや体がネットに触れてしまう反則ですが、これがドリブルと同時に起きることもあります。

ネット際の攻防で、シャトルがフレームに当たって偶然二度打ちになった(セーフ)直後、勢い余ってネットに触れてしまった場合は、ネットに触れた時点で「フォルト」となります。ドリブル自体がセーフであっても、他の反則があれば得点にはなりません。

特にダブルスは前衛の動きが非常に速いため、審判も「今の当たり方はどうだったか」「ネットに触れていないか」を瞬時に判断しなければなりません。セルフジャッジの際は、自分がネットに触れた感覚があれば、ドリブルの成否に関わらず正直に申告しましょう。

ダブルスは二人で協力する競技ですが、ルール違反については「連帯責任」です。パートナーが犯したドリブルも、自分が犯したドリブルも、ペアの失点として受け入れる度量が必要です。お互いにルールの理解を深めておくことで、試合中の無用な不信感を防ぐことができます。

試合中にドリブルが起きた時の対処法とマナー

実際にコート上でドリブル(二度打ち)が発生したとき、どのように振る舞うべきでしょうか。特に審判がいない試合では、プレーヤーの態度がその場の雰囲気を大きく左右します。ルールを知っていることと同じくらい大切な、スポーツマンとしての振る舞いについて解説します。

セルフジャッジの際に正直に申告する基準

セルフジャッジにおいて、ドリブルは最も自己申告が難しい反則の一つです。なぜなら、自分では「一つの動作だった(偶然)」と思っていても、相手からは「二回振った(故意・二段打ち)」に見えることがあるからです。逆のパターンもあり得ます。

基本的な考え方として、「自分自身が二度ラケットを振ったという自覚がある場合」は、即座に手を挙げてフォルトを宣言してください。シャトルがたまたまフレームとガットに連続して当たっただけで、スイングが一つであれば、それはルール上セーフですのでプレーを続行して構いません。

しかし、もし自分のショットが明らかに不自然で、二度打ちによって不当に有利なコースへ飛んでいったと感じたなら、たとえルールが「偶然ならセーフ」と言っていても、潔く負けを認めるのも一つの美学です。迷ったときは相手に有利なジャッジをするのが、セルフジャッジの基本精神(フェアプレー)とされています。

審判の判定に疑問を感じた時の振る舞い

公式戦などで主審がいる場合、ドリブルの判定は主審の専権事項です。もし相手のプレーがドリブルに見えたのに主審がコールしなかったとしても、プレーを止めてはいけません。バドミントンでは、主審の判断が最終決定であり、プレーヤーが直接抗議して判定を覆させることは原則できません。

不満そうな態度を見せたり、相手選手を睨みつけたりするのはマナー違反です。また、観客やベンチから「今のドリブルだろ!」と声を上げるのも禁止されています。判定に疑問がある場合は、そのラリーが終わった後に、キャプテンが礼儀正しく主審へ「今のプレーの解釈」を確認する程度にとどめるべきです。

審判も人間ですので、見落としや解釈の違いは起こり得ます。しかし、それを差し引いても試合をスムーズに進めることが優先されます。ドリブルの判定一つで感情を乱すと、その後のプレーに悪影響を及ぼします。起きてしまった判定は過去のこととして、次のラリーに集中する切り替えの早さが重要です。

練習中から意識したい正しいインパクトの形

そもそも、ドリブルが起きてしまう原因の多くは、打点への入り方が遅かったり、グリップがガチガチに固まっていたりすることにあります。練習の段階から「正確に芯で捉える」ことを意識することで、試合でのドリブルトラブルを未然に防ぐことができます。

ドリブルを防ぐための意識付け:

1. シャトルを最後までよく見て、ガットの中央で捉える練習をする

2. 打つ瞬間にだけ力を入れ、それ以外はリラックスしてスイングを安定させる

3. 追い込まれた時こそ、大きな動作ではなくコンパクトな一振りを心がける

ドリブルが起きやすいのは、余裕がない時です。無理に手首だけで操作しようとすると、ラケットヘッドが不安定になり、二度打ちの原因となります。練習から「一打入魂」で丁寧なインパクトを心がけることが、ルールを守り、かつ質の高いショットを打つための近道です。

また、練習試合から積極的に正しいルールを適用する習慣をつけましょう。「練習だからいいや」とドリブルを見逃していると、いざ本番でルールを適用された時に戸惑うことになります。仲間内でも「今のルールだとセーフだね」「今のは二段打ちだったよ」と確認し合うことで、グループ全体の競技力が向上します。

ドリブルやミスショットを減らすための練習方法

ドリブルはルール上セーフになることがあるとはいえ、基本的には「ショットの失敗」から生じるものです。意図した通りにシャトルをコントロールできていれば、二度打ちは起こりません。ここでは、ドリブルやミスショットを最小限に抑え、確実なミート力を身につけるための練習アプローチを紹介します。

正確なミート力を養う基礎打ちのポイント

ドリブルを防ぐための第一歩は、ラケットのスイートスポット(最適打球点)で常にシャトルを捉える能力を高めることです。毎日の基礎打ちの中で、単にシャトルを返すだけでなく、「最高の音で打てているか」を常にセルフチェックしましょう。

フレームショットが多い人は、シャトルとの距離感がズレている証拠です。特にクリアやスマッシュの際、打点が前後左右に数センチずれるだけで、フレームに当たる確率は格段に上がります。ラケットを振り始めるタイミングを微調整し、最も力が伝わるポイントで捉える感覚を研ぎ澄ませてください。

また、ノック練習では「わざと崩れた体勢」から打つ練習も効果的です。実戦では完璧な体勢で打てることの方が少ないため、バランスを崩しながらでも面を安定させ、一振りのスイングでしっかりと押し出す技術を磨くことで、不慮のドリブルを激減させることができます。

シャトルとの距離感を掴むフットワーク

ドリブルが起こる最大の外的要因は、フットワークの遅れです。シャトルの落下地点に素早く入れず、手が伸び切った状態で打つと、ラケットコントロールが効かなくなり、結果として二度打ちやホールドを招きます。正確なインパクトは、正しい足運びから生まれます。

特にネット前での細かい足運びを意識しましょう。一歩の踏み込みが足りないためにラケットを「放り投げる」ような打ち方になると、シャトルがラケットの上を滑りやすくなります。最後の一歩を大きく、かつ正確に踏み出すことで、上半身を安定させた状態でシャトルを迎え撃つことができます。

フットワークの練習では、ただ動くスピードを上げるだけでなく、常に「打てる形」を維持しながら動くことが重要です。移動した先でピタッと止まり、余裕を持ってスイングを開始する。このコンマ数秒の余裕が、クリーンなヒットを生み出し、審判に疑われるようなプレーを排除してくれます。

リラックスしたグリップが生むスムーズなスイング

意外と見落としがちなのが、グリップの握り方です。ラケットを強く握りすぎていると、手首の柔軟性が失われ、スイングがぎこちなくなります。この硬さが、シャトルに当たった際の衝撃を吸収できず、跳ね返ったシャトルに再度当たってしまう原因になるのです。

理想的なグリップは、卵を握るような柔らかさで持ち、インパクトの瞬間にだけ指を締める「脱力と集中」の切り替えです。これにより、ラケットがシャトルの勢いに柔軟に対応し、スムーズな一連の動作が可能になります。リラックスしたスイングは、しなやかなフォロースルーを生み、必然的に「一つの動作」として完結しやすくなります。

練習の合間に、ラケットの面でシャトルをポンポンと連続で叩く「リフティング」を行うのもおすすめです。ただし、これをただ続けるだけでなく、わざとフレームに当ててからガットでリカバリーするような遊びを取り入れると、シャトルの挙動に対する反射神経が養われ、実戦でのミス回避に役立ちます。

高い技術は、ルールを守るための最大の武器です。ドリブルを「ルールで救済されるからいいや」と考えるのではなく、「ドリブルをしないほどの正確さを身につける」という意識で練習に取り組むことが、バドミントンプレーヤーとしての成長に直結します。基本を大切にし、美しいプレーを目指しましょう。

まとめ:ドリブルのルールを知って故意・偶然のトラブルを防ごう

まとめ
まとめ

バドミントンにおけるドリブル(二度打ち)のルールは、以前の「即反則」から「一つの動作内の偶然ならセーフ」へと大きく変化しました。このルールを正しく理解することは、試合中の不要なトラブルを避け、自信を持ってジャッジするために不可欠です。本記事のポイントを最後におさらいしましょう。

まず、現在のルールでは「一つのスイング中」に「偶然」起きた二度打ちは有効な返球となります。フレームに当たってからガットに触れるようなケースがこれに当たります。一方で、明らかに二度ラケットを振ったり、シャトルを運ぶようにホールドしたりする行為は「故意」とみなされ、フォルトとなります。

ダブルスにおいては、ペアの二人が同時に触れた場合もフォルトになるため、声掛けなどの連携が重要です。また、セルフジャッジでは「自分の動作が一つだったか」を正直に判断し、疑わしいときはフェアプレーの精神で相手にポイントを譲る姿勢が求められます。審判がいる場合はその決定に従い、感情を乱さず次のプレーに集中しましょう。

最後に、ドリブルを減らすためには日頃の基礎練習やフットワーク、脱力したグリップが重要です。ルールを味方につけ、技術を磨くことで、より楽しく、清々しいバドミントンの試合を追求していきましょう。ルールを熟知したプレーヤーは、周囲からも信頼される素晴らしいアスリートになれるはずです。

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