バドミントンの試合を観戦したり実際にプレーしたりしている中で、審判が選手に対して黄色や赤色のカードを提示するシーンを見たことはありませんか。サッカーなどのスポーツと同様に、バドミントンにも「警告」の制度が存在します。せっかく練習を積み重ねて試合に挑んでも、ルールの無知からペナルティを受けてしまうのは非常にもったいないことです。
この記事では、バドミントンで警告(イエロー・レッド)が出る基準について、初心者の方にも分かりやすく解説します。どのような行為が違反となるのか、カードを出されると試合にどう影響するのかを具体的にまとめました。正しい知識を身につけて、フェアプレーの精神で試合を楽しみましょう。ルールを守ることは、自分だけでなく相手へのリスペクトにもつながります。
バドミントンで警告(イエロー・レッド)が出る基準と基本的なルール

バドミントンの試合において、審判(主審)は競技規則に基づいて試合をコントロールします。その中で、選手の不適切な行為に対して出されるのが警告です。まずは、カードの種類とその意味について基本的な仕組みを確認しておきましょう。
イエローカード(警告)が提示される主なケース
イエローカードは、選手が不適切な行為を行った際に最初に出される「注意・警告」のサインです。バドミントンにおいてこのカードが出る基準は、主に「不品行(ふひんこう)」と呼ばれる振る舞いに対して適用されます。例えば、審判の指示に従わなかったり、相手を不快にさせるような態度を取ったりした場合が該当します。
具体的には、シャトルをわざと乱暴に扱ったり、プレーを不当に遅らせたりする行為が挙げられます。イエローカードを提示された時点では、相手に得点が入るなどの直接的なペナルティはありません。しかし、これは「次からは許しませんよ」という審判からの最終通告であることを忘れてはいけません。イエローカードは1試合を通じて1人1枚までとされており、同じ行為を繰り返すとより重い罰則に移行します。
また、ダブルスの場合でも警告は「個人」に対して出されるのが基本ですが、ペアの一方が受けた警告はチーム全体の責任として捉えられることもあります。審判は選手を呼び寄せ、カードを高く掲げて「警告(ワーニング)」とコールします。この際、なぜ警告が出されたのかを明確にするため、理由も併せて説明されることが一般的です。
レッドカード(フォルト)への格上げとペナルティの内容
イエローカードを受けた後、さらに不適切な行為を繰り返した場合、あるいは最初から極めて悪質な行為を行った場合には、レッドカードが提示されます。バドミントンにおけるレッドカードは、単なる警告ではなく「フォルト(反則)」としての扱いになります。この段階になると、試合のスコアに直接的な影響が出てくるため非常に深刻です。
レッドカードが提示されると、相手サイドに1得点が加算され、さらにサーバーの権利も相手に移ります。接戦の場面でレッドカードを受けてしまうと、それが勝敗を分ける決定打になりかねません。レッドカードが出る基準は、イエローカードを受けた後の「繰り返しの違反」が最も多いですが、一度の行為であっても審判が重大だと判断した場合は、即座に提示されることもあります。
レッドカードが出される際、主審は競技役員長(レフェリー)をコートに呼び、状況を報告します。主審の一存だけで試合を大きく左右する判断を下すのではなく、公式な手続きを踏んで記録されるのです。選手はこの段階で冷静さを取り戻さなければ、さらなる重罰である失格への道を辿ることになってしまいます。
退場処分となるブラックカードの重大性
バドミントンで最も重いペナルティが、ブラックカードによる失格処分です。このカードは主審の一断では出せず、主審がレフェリーに対して選手の失格を提案し、レフェリーがそれを承認した場合にのみ提示されます。ブラックカードが出される基準は、レッドカードを提示されてもなお違反行為をやめない場合や、スポーツの精神を著しく汚すような極めて悪質な行為です。
ブラックカードを提示された選手は、その時点で試合への出場権を失い、敗戦となります。さらに、その大会自体の出場資格が剥奪されることも多く、非常に重い社会的・競技的責任を負うことになります。プロの世界だけでなく、学生の大会や市民大会であっても、暴力行為や暴言、著しい審判への侮辱などがあれば、このカードが出る可能性はゼロではありません。
ブラックカードが出るような事態は稀ですが、ルールを軽視し続けることがどのような結末を招くかを知っておくことは大切です。審判は試合の公平性を守るために存在しており、その権威を著しく損なう行為は、競技そのものの存立を脅かすものとして厳格に対処されます。
試合中に警告を受けやすい具体的な禁止行為

どのような行為が警告の対象になるのかを具体的に知ることは、トラブルを未然に防ぐために不可欠です。バドミントンは非常にスピード感のあるスポーツですが、その分「間(ま)」の取り方やマナーが厳格に定められています。ここでは、特に対象となりやすい3つの行為を見ていきましょう。
プレーを意図的に遅らせる「ディレイ」行為
バドミントンの試合では、常に一定のリズムでプレーを継続することが求められます。ポイントが終わった後、意図的にシャトルを拾いに行くのを遅らせたり、サーバーやレシーバーが構えるのを引き伸ばしたりする行為は「ディレイ(遅延)」とみなされ、警告の対象となります。特に自分が疲れている時や、相手の勢いを止めたい時にやってしまいがちですが、これはルール違反です。
審判が「プレーを始めてください」と促しているにもかかわらず、何度も汗を拭きに行ったり、靴紐を結び直すふりをして時間を稼いだりする行為も危険です。バドミントンでは、「シャトルがインプレーでない間も、不当にプレーを中断してはならない」という規則があります。審判は時計を見ているわけではありませんが、試合の流れを止める意図を感じた場合に警告を発します。
また、インターバル(11点での休憩)やゲーム間の休憩時間を過ぎてもコートに戻らない場合も、同様に遅延行為として扱われます。テンポよく試合を進めることは、観客や対戦相手へのマナーであると同時に、審判の印象を良くするためにも重要です。時間の使い方は戦略の一つではありますが、ルールを逸脱しない範囲で行う必要があります。
審判の許可なくコートを離れる・水分補給をする
バドミントンの試合中、選手は原則としてコート内に留まらなければなりません。例えば、喉が渇いたからといって、勝手にコートサイドにあるバッグへ水飲みに行く行為は、警告の対象となる可能性が高いです。水分補給や汗を拭く行為は、ラリーが終わった後の短い時間であっても、本来は主審の許可が必要です。多くの場合は、主審に手を挙げたり声をかけたりして確認を取ります。
特に注意が必要なのが、「審判の許可なくコートの外へ出ること」です。ラリーの合間にベンチの近くまで歩いて行ったり、応援席の近くへ移動したりする行為は、外部からのアドバイスを疑われる原因にもなります。試合はコートという限られた空間の中で完結するべきものという考え方が根底にあるため、境界線を越える動作には敏感に対処されます。
インターバル中以外で水を飲みに行く場合、主審は状況を見て許可を出しますが、あまりに頻度が高いとプレーを遅らせていると判断されることもあります。基本的には、主審とのコンタクトを欠かさないことが大切です。無言で動くのではなく、「タオルを使ってもいいですか?」といった意思表示をジェスチャーや言葉で行うようにしましょう。
シャトルを意図的に傷つける・変形させる行為
シャトルは繊細な消耗品ですが、これを意図的に壊したり細工したりすることは厳禁です。例えば、シャトルの羽根を指でつまんで折ったり、広げたりして飛び方を変えようとする行為は、極めて悪質な不正行為とみなされます。バドミントンのシャトルは、その形状によって飛距離やスピードが調節されています。これを勝手に操作することは、公平な競技条件を損なうため、即座に警告の対象となります。
わざとシャトルを強く叩いて床に打ち付けたり、ラケットで踏みつけたりするような乱暴な扱いも同様です。シャトルが傷んだ場合は、速やかに審判に提示して交換を要求するのが正しい手順です。選手自身が「このシャトルは飛びすぎるから羽根を折ろう」などと判断して手を加えることは、ルールの根本に対する違反と捉えられます。
このような行為は、スポーツマンシップに欠けるだけでなく、道具を大切にしない態度としても厳しく批判されます。審判は常にシャトルの状態をチェックしています。不自然に羽根が乱れている場合や、選手が不審な動きをした場合は厳しくチェックされます。常に新品同様の公平なコンディションで戦うことが、バドミントンの美学でもあります。
故意にシャトルを傷つける行為は、レッドカードが直接出るほど重く見られることもあります。道具をリスペクトすることは、強くなるための第一歩と言えるでしょう。
感情のコントロールとマナーに関するペナルティ

バドミントンはメンタルが大きく左右するスポーツです。ミスが続いたり、判定に納得がいかなかったりした時に、つい感情を爆発させてしまうこともあるかもしれません。しかし、その感情の表し方によっては、審判からカードを提示されることになります。ここでは、感情に起因する警告基準について詳しく解説します。
大声での威嚇や対戦相手への不適切な言動
得点した際にガッツポーズをしたり、気合を入れるために声を出すこと自体は禁止されていません。しかし、その声が「対戦相手に向かって放たれる威嚇」であったり、相手のミスを嘲笑するような内容であったりする場合は、警告の対象となります。ネット越しに相手を睨みつけながら大声を出す行為は、非紳士的な振る舞いとして厳しく制限されています。
また、暴言(不適切な言葉)の使用は、たとえ自分自身に対して発したものであっても、周囲に不快感を与えるレベルであればペナルティの対象です。審判は、その言葉が「誰に向けられたものか」だけでなく、「試合の品位を汚していないか」という観点でも判断します。あまりに激しい罵り声は、会場の雰囲気を悪くし、競技の健全性を損なうためです。
相手をリスペクトする姿勢は、ルールの根幹にあります。ポイントが決まった時に「よっしゃ!」と喜ぶのは自然なことですが、それを相手の目の前で過度に行うことは避けるべきです。冷静さを保ち、闘志は内に秘めつつも、振る舞いは紳士的であることを心がけましょう。感情をコントロールできない選手は、審判からの評価も低くなってしまいます。
ラケットを投げる・床を叩くなどの道具への不敬
ミスをした際、悔しさのあまりラケットを床に叩きつけたり、放り投げたりする選手が稀にいます。これは、バドミントンにおいて最も警告を受けやすい行為の一つです。ラケットは競技のための道具であり、それを怒りの捌け口にすることは、スポーツマンとして許されない行為です。ラケットを投げる行為は、周囲の選手や審判、観客に危険を及ぼす可能性もあり、非常に危険視されます。
また、コートの床をラケットで強く叩く行為も、コート面を傷つける可能性があるため禁止されています。公共の施設や体育館を使用しているという意識が欠けていると判断され、即座にイエローカードが出されることも珍しくありません。道具を乱暴に扱うことは、自分自身のプレーを否定することにもつながります。どんなに悔しくても、ラケットを丁寧に扱うことは最低限のマナーです。
たとえラケットが壊れなかったとしても、その「動作」自体が不適切な行為とみなされます。審判は選手の感情の揺れを観察しています。物に当たるという行為は、セルフコントロールができていない証拠です。一流の選手ほど、苦しい状況でも道具を大切にし、次のプレーに向けて精神を集中させる術を知っています。
観客や審判に対する抗議とスポーツマンシップ
審判の判定に納得がいかない場合、選手には確認を求める権利はありますが、執拗に抗議を続けることは許されません。主審が一度下した判定に対して、何度も食い下がったり、不服そうな態度を長時間示したりすると、試合の進行を妨げているとして警告の対象になります。特に、線審(ラインジャッジ)の判定に対して暴言を吐く行為は、非常に重く見られます。
さらに、観客席からの声援に対して言い返したり、観客を煽って不快感を与えたりする行為も慎むべきです。バドミントンの試合会場は、選手と審判、そして観客が作り上げる空間です。その調和を乱すような態度は、スポーツマンシップに反するとみなされます。審判への抗議は短く、礼儀正しく行い、一度結論が出たら素直に従うのが基本です。
判定ミスはスポーツの一部として受け入れる寛容さも必要です。もちろん、明らかな誤審に対しては冷静に説明を求めるべきですが、感情的になって怒鳴り散らしても判定が覆ることはほとんどありません。それどころか、レッドカードを受けて点数を失うリスクを高めるだけです。不利益を被った時こそ、その選手の真価が問われる場面だと言えるでしょう。
【感情コントロールのヒント】
1. ミスをした後は、一度シャトルから目を離して深呼吸をする。
2. ラケットを握り直す動作をルーティンにする。
3. 次のラリーの展開だけを考えるように脳を切り替える。
感情が爆発しそうになったら、これらの動作で一度リセットしてみましょう。
指導者(コーチ)への警告とアドバイスのルール

バドミントンの試合では、コートサイドに座る指導者(コーチ)に対しても警告が出されることがあります。選手だけでなく、ベンチにいる関係者も競技規則を守らなければなりません。コーチが警告を受けると、それが巡り巡って選手の不利益になることもあるため、チーム全体でルールを把握しておく必要があります。
インターバル以外でのアドバイス(助言)の禁止
バドミントンの大きな特徴の一つに、アドバイス(コーチング)の制限があります。かつてはインターバル中しか指導が認められていませんでしたが、現在のルールでは「シャトルがインプレー(ラリー中)でない時」であれば、短い助言を与えることは可能になっています。しかし、ラリー中に声を出すことや、執拗にアドバイスを送り続けることは禁止されています。
コーチがラリー中に「打て!」「後ろ!」などの指示を大声で出すと、対戦相手の妨げ(ディストラクション)になり、警告の対象となります。また、審判が試合の進行を優先したい場面で、コーチが選手を呼び止めて長く話し込むような行為も「ディレイ(遅延)」を誘発するものとして注意を受けます。コーチはあくまで裏方であり、試合の主役である選手のプレーを物理的に邪魔してはいけません。
また、コーチが戦術ボードを掲げたり、大きなジェスチャーで指示を送ったりするタイミングも、審判の監視下にあります。選手の集中力を削ぐようなタイミングでの介入は、審判から厳しく制止されることになります。コーチとしての役割を果たしながらも、大会のルールに則った振る舞いが求められるのです。
コーチ席からの立ち上がりや不適切な応援
試合中、コーチは指定されたコーチ席に座って観戦しなければなりません。ポイントが決まった際に興奮して立ち上がったり、コートの近くまで駆け寄ったりする行為は、マナー違反として警告の対象になることがあります。特に、審判の背後に回って判定を覗き込んだり、線審にプレッシャーをかけたりする行為は厳禁です。
応援についても節度が求められます。過度な手拍子や、相手選手のミスを喜ぶような応援は、コーチや関係者としてあるまじき行為とみなされます。審判は、コート内の選手だけでなくベンチの動きも見ています。ベンチが騒がしすぎたり、審判の運営を妨げたりする場合、まずは口頭での注意があり、改善されない場合にイエローカード、さらにはレッドカードが提示されます。
コーチへの警告は、その大会での資格停止や、最悪の場合は会場からの退去を命じられることにつながります。指導者が退場させられれば、選手は孤独な戦いを強いられることになり、精神的なダメージは計り知れません。指導者の振る舞いは、選手のパフォーマンスに直結するという責任感を持つことが重要です。
コーチにカードが出された場合の試合への影響
コーチにイエローカードが出された場合、その時点では選手に直接のペナルティ(失点など)はありません。しかし、さらに違反を重ねてレッドカードが出されると、コーチはベンチから去らなければならず、選手はアドバイスを受ける機会を失います。また、コーチへのペナルティは大会記録に残り、所属チーム全体のイメージ低下にもつながります。
一部の厳格な大会ルールや審判の判断によっては、コーチの不品行が選手の責任として扱われ、選手側に警告が飛ぶ可能性も否定できません。バドミントンはチームスポーツとしての側面もあり、ベンチも含めて一つの「チーム」として評価されます。選手がどんなにフェアに戦っていても、ベンチの言動が原因で試合が中断したり雰囲気が悪くなったりすることは、大きなデメリットです。
信頼関係があるからこそ、コーチも選手と共に戦っているという熱い気持ちは分かりますが、それを表現する場はルールという枠組みの中にあります。選手が最高のパフォーマンスを発揮できる環境を作るのがコーチの役割であり、自らが警告を受けてその環境を壊してしまうことは本末転倒です。チーム全体で「警告を受けないクリーンな戦い方」を共有しておくべきでしょう。
コーチへの警告は、選手への警告以上にチームの品格を問われるものです。冷静な指導こそが、勝利への近道となります。
警告を避けてスムーズに試合を進めるためのポイント

警告を受ける基準を理解したら、次はそれを未然に防ぎ、審判と良好な関係を築くための具体的なテクニックを身につけましょう。ルールを守ることは守備的な姿勢ではなく、自分のプレーに集中するための積極的な戦略でもあります。精神的な余裕を持つことが、結果として良いプレーを生みます。
審判とのコミュニケーションとリスペクトの重要性
審判も一人の人間であり、選手が敬意を持って接しているかどうかを感じ取っています。試合開始前の握手(現在はコロナ禍の影響で礼などの形が多いですが)や、シャトルを返す際の丁寧な所作など、小さな積み重ねが審判の信頼を生みます。審判を「自分たちを監視する敵」ではなく、「試合を成立させてくれるパートナー」として捉えることが大切です。
もし判定に疑問があったとしても、食ってかかるのではなく、「今のシャトルはインでしたか?」と敬語で確認する程度に留めましょう。審判とのコミュニケーションが円滑であれば、少しプレーが遅れそうになった時でも、警告の前に「急いでくださいね」という優しい口頭注意で済ませてもらえることもあります。日頃の態度が、いざという時の判断に影響することもあるのです。
シャトルを相手に返す際も、ネットの下を転がしたり、相手のいない方向に投げたりするのは避けましょう。相手の顔を見て、ラケットで優しく打ち返すか、手で丁寧に渡すのがバドミントンのマナーです。こうした細かな配慮ができる選手は、審判からも「ルールを尊重している」と評価され、理不尽な警告を受けるリスクを最小限に抑えることができます。
ルーティンワークでの時間管理を意識する
ディレイ(遅延行為)での警告を防ぐには、自分のルーティン(決まった一連の動作)を意識的に管理することが有効です。例えば、ポイントが終わったらシャトルを拾い、一度相手と視線を合わせ、サーバー(またはレシーバー)の位置に移動する、という流れを一定のリズムで行うようにします。これが習慣化していれば、無意識に時間を稼いでしまうこともなくなります。
汗を拭くタイミングや水を飲むタイミングも、自分の中でルール化しておきましょう。「〇点ごと」や「大きなラリーの後だけ」などと決めておき、その都度、主審に許可を求めるようにします。審判は「予測可能な選手の動き」を好みます。急に突飛な行動を取る選手は注意を引きますが、規則正しく動く選手に対しては、安心して試合進行を任せられると感じるものです。
また、ダブルスの場合はペアとの相談時間も考慮しなければなりません。ラリーが終わるたびに長く話し込んでいると、進行を遅らせているとみなされます。相談は短く、ジェスチャーを交えて手短に済ませ、すぐに準備に入る姿勢を見せましょう。スムーズな進行を心がけることは、相手にプレッシャーを与える効果もあり、自分たちのリズムを作る助けにもなります。
メンタルトレーニングで感情を安定させる
感情的な爆発による警告を避けるには、根本的なメンタルトレーニングが欠かせません。試合中にイライラするのは、自分の期待通りに事が進まないからです。ミスをすること、判定が自分に不利になること、相手が挑発的なプレーをしてくることなど、あらゆる「不快な可能性」を試合前にシミュレーションしておきましょう。あらかじめ予測していれば、実際にその場面が来ても冷静に対処できます。
感情が高ぶった時の「アンカー(落ち着かせるための動作)」を作るのも一つの手です。自分のユニフォームの一部を触る、ラケットのガットを整える、特定の言葉を心の中で唱えるなど、冷静さを取り戻すためのスイッチを決めておきます。警告が出る基準に触れそうになった瞬間、このスイッチを入れることで、レッドカードという致命的な事態を回避できます。
「負けても自分の品格だけは失わない」というプライドを持つことも有効です。スコアで負けていても、振る舞いにおいて相手を圧倒することは可能です。毅然とした態度で最後まで戦い抜く姿は、周囲に感動を与えます。警告を恐れるのではなく、「最高のスポーツマンシップを体現する」という高い目標を持つことで、自然とルール違反とは無縁のプレーができるようになります。
| 意識するポイント | 具体的な行動内容 |
|---|---|
| 審判への態度 | 判定を素直に受け入れ、丁寧な言葉遣いを心がける |
| 道具の扱い | ラケットやシャトルを大切にし、八つ当たりをしない |
| 時間管理 | 無駄な動きを減らし、一定のテンポで試合を進める |
| 感情制御 | イライラした時ほど深呼吸し、次のラリーに集中する |
バドミントンの警告(イエロー・レッド)に関するよくある質問

警告の基準について学んでいると、細かいケースや特例についても気になってくるものです。ここでは、選手や指導者が抱きやすい疑問について、Q&A形式で詳しく解説します。あやふやな知識を整理して、どんな状況でも自信を持って対応できるようにしましょう。
イエローカードは累積して次の試合に響くのか
サッカーなどのリーグ戦とは異なり、バドミントンの個人戦において、イエローカードが次の試合(別の対戦)に累積して持ち越されることは基本的にありません。警告はその「1試合の中」で完結するものです。したがって、前の試合でイエローカードを受けたからといって、次の試合の開始時からイエローカードを提示された状態で始まることはないので安心してください。
ただし、大きな大会では「大会通じての記録」としてレフェリーに報告されます。あまりにも多くの試合で繰り返し警告を受けている選手は、「問題のある選手」として審判団の間で情報が共有される可能性があります。その結果、審判の監視が通常よりも厳しくなったり、軽微な違反でもすぐにカードが出されたりする心理的な影響は考えられます。
また、団体戦の場合は大会運営ルールによって異なることがありますが、基本的には各マッチ(試合)ごとの判定となります。いずれにせよ、「1回くらいなら大丈夫」と考えるのではなく、常にクリーンな状態で試合に臨むのが最善です。カードをもらわないに越したことはなく、その試合での失点を防ぐためにも、常にリセットした気持ちで挑みましょう。
ダブルスで片方が警告を受けた場合の影響
ダブルスでペアのどちらか一方が警告を受けた場合、その警告は「その個人」に対して出されたものですが、チームとしての責任も問われます。例えば、ペアの一人がイエローカードを受けた後に、もう一人が同じ種類の違反(遅延行為など)を行った場合、審判はそれを「チームとしての繰り返しの違反」とみなして、即座にレッドカードを提示する可能性があります。
つまり、ダブルスにおいては、パートナーの警告を自分への警告として捉えるべきです。一人が感情的になっている時は、もう一人が冷静になだめ、審判との間を取り持つ役割を果たす必要があります。「あいつが勝手にやったことだ」という態度は、審判からの印象をさらに悪化させます。連帯責任の意識を持つことが、レッドカードによる失点を防ぐ鍵となります。
表彰や記録の上でも、チームとしての違反として残ることが多いため、ペア同士での声かけは非常に重要です。パートナーが審判に抗議しすぎていると思ったら、すぐに引き離して落ち着かせましょう。二人の協力関係は、プレーだけでなく、ルールを守り抜くという点においても試されているのです。
警告のコールが聞こえなかった時の対処法
会場が騒がしかったり、集中しすぎていたりして、審判が警告を告げるコールを聞き逃してしまうことがあります。もし、審判が自分たちを呼び寄せてカードを掲げているのを見かけたら、すぐにその場へ行き、理由を確認してください。聞こえなかったからといって無視してプレーを続けようとすると、「審判への侮辱」や「指示無視」としてさらに重いペナルティを受ける恐れがあります。
警告の内容が納得いかない場合や、何に対しての警告か分からない場合は、その場ですぐに「今の警告の理由を教えていただけますか?」と確認しましょう。主審は、選手に理解させる義務があります。後で「知らなかった」と言っても、出されたカードを取り消すことはできません。審判のジェスチャーとコールには常に注意を払っておく必要があります。
また、スコアボードを確認する習慣もつけておきましょう。レッドカードが出た場合は、自分の得点が相手に加算されているはずです。違和感を覚えたらすぐに確認することが、誤解を防ぐことにつながります。審判の判定を正しく受け止めることも、競技の一部であることを忘れないでください。冷静に確認する姿勢は、審判に対しても良い印象を与えます。
バドミントンでの警告(イエロー・レッド)の基準を守ってフェアプレーを心がけよう
バドミントンにおいてイエローカードやレッドカードが出る基準は、主に「不品行な振る舞い」「プレーの遅延」「道具やシャトルへの不適切な扱い」などに集約されます。これらのルールは、単に選手を縛るためのものではなく、双方が公平に、そして安全に競技を楽しむために存在しています。警告の意味を正しく理解していれば、不要な失点やトラブルを防ぐことができ、自分の実力を100%発揮することに集中できるはずです。
もし試合中に熱くなってしまいそうになったら、一度深呼吸をして、自分が愛するバドミントンという競技へのリスペクトを思い出してください。審判や対戦相手、そして道具を大切にする心を持つことは、技術を磨くことと同じくらい価値のあることです。警告を受けないクリーンなプレーヤーは、周囲から信頼され、多くの人に応援される選手へと成長していきます。今回学んだ基準を胸に、次の試合ではより紳士的で力強いプレーを目指していきましょう。



