バドミントンを新しく始めようと考えている方にとって、最初に悩むのが道具選びではないでしょうか。ラケット一本をとっても、安価なものから数万円するプロ仕様まで幅広く、どれが自分に合っているのか判断するのは難しいものです。
この記事では、初心者が揃えるべきバドミントンセットについて、予算別の目安や必須アイテム、失敗しない選び方のコツを詳しく解説します。これから部活動やサークル、趣味でバドミントンを楽しみたい方が、迷わず最適なスタートを切れるようサポートします。
予算に合わせた具体的なセット内容や、長く使い続けるためのポイントもあわせてご紹介しますので、ぜひ道具選びの参考にしてください。自分にぴったりの道具を揃えて、快適にコートへ飛び出しましょう。
初心者が揃えるべきバドミントンセットの必須アイテム

バドミントンを本格的に始めるなら、単にラケットがあれば良いというわけではありません。快適に、そして安全にプレーを楽しむためには、いくつかの必須アイテムをセットで揃えるのが一般的です。
まずは基本となるバドミントンラケット
バドミントンにおいて最も重要な道具がラケットです。初心者用のセットに含まれるラケットには、大きく分けて「レジャー用」と「競技用」の2種類があります。レジャー用は数千円で購入できますが、多くはスチールやアルミ製で重く、本格的なプレーには向きません。
一方で競技用の初心者モデルは、軽量なカーボン素材で作られています。カーボン製はしなやかで振り抜きやすく、手首や肘への負担も少ないのが特徴です。初心者セットを選ぶ際は、できるだけカーボン製のラケットが含まれているものを選びましょう。ガット(網目状の糸)が最初から張られているタイプであれば、購入後すぐに使い始めることができます。
また、初心者のうちはラケットを床にぶつけたり、ペアと接触させたりして破損させてしまうリスクもあります。そのため、いきなり最高級品を買うよりも、1万円前後の扱いやすいモデルからスタートするのがおすすめです。
怪我を防ぎ動きを支える専用シューズ
ラケットと同じくらい重要なのが、バドミントン専用のシューズです。バドミントンは前後左右に激しくストップ&ゴーを繰り返すスポーツであり、足首や膝への負担が非常に大きいため、一般的な体育館履きやランニングシューズでのプレーはおすすめできません。
専用シューズは、激しい動きでも滑らない強力なグリップ力と、着地時の衝撃を吸収する高いクッション性を備えています。また、横方向の動きに対して足が靴の中でズレないよう、サイドの補強もしっかりしています。初心者が揃えるべきバドミントンセットにシューズが含まれている場合は、自分の足の形にフィットするかどうかが非常に重要です。
もしセットにシューズが含まれていない場合は、別途用意する必要があります。怪我のリスクを最小限に抑え、上達を早めるためにも、シューズ選びには妥協しないようにしましょう。
その他の小物(グリップテープ・ソックス・ケース)
ラケットとシューズ以外にも、セットで揃えておくと便利な小物がいくつかあります。まずは「グリップテープ」です。ラケットの持ち手に巻くテープで、滑り止めやクッションの役割を果たします。初心者のうちは手が滑りやすいため、吸水性やグリップ力の高いテープを巻いておくと安心です。
次に「厚手のソックス」です。バドミントンは足裏を酷使するため、普通の靴下ではすぐに穴が開いたり、足が痛くなったりすることがあります。専用のスポーツソックスは厚手でクッション性があり、足の保護に役立ちます。また、ラケットを保護するための「ラケットケース」も必須です。移動中にフレームが傷つくのを防いでくれます。
これらがひとまとめになった「初心者向け5点セット」などは、個別に買うよりも安く設定されていることが多く、何を買えばいいか迷っている方には非常に効率的な選択肢となります。
【予算別】初心者が揃えるべきバドミントンセットの選び方

バドミントンを始めるための初期費用は、選ぶセットの質によって大きく変わります。ここでは、予算ごとにどのようなアイテムが揃うのか、具体的な目安を見ていきましょう。
予算別セットの目安まとめ
・予算1万円〜:手軽に始めたい方向けの基本セット
・予算1.5万〜2万円:部活動やサークルで本格的に始めたい方向けの標準セット
・予算3万円〜:最初から質の高い道具を使いたい方向けのこだわりセット
予算1万円〜:手軽に始めたい方向けの基本セット
「まずは体験してみたい」「たまに家族や友人と楽しみたい」という方であれば、1万円前後の予算で基本的なセットを揃えることが可能です。この価格帯では、エントリーモデルのラケット(アルミ混合や低価格のカーボン)と、基本的なシューズ、そして簡易的なケースが含まれることが多いです。
大手スポーツメーカーの型落ちモデルや、初心者向けのパッケージ商品が狙い目となります。ラケットはすでにガットが張られているものが主流で、面倒な準備なしにコートへ向かえるのがメリットです。ただし、シューズのクッション性やラケットの反発力は最小限のため、週に何度も練習するような本格的な部活動には少し物足りなくなる可能性があります。
コストを抑えつつも、メーカー品を選ぶことで最低限の品質は保証されます。まずはこのクラスから始めて、バドミントンが自分に合っているか確かめるのも賢い方法の一つと言えます。
予算1.5万〜2万円:部活動やサークルでの標準セット
中学・高校の部活動や、定期的に練習に参加する社会人サークルに入るなら、この1.5万〜2万円前後のセットが最も選ばれているボリュームゾーンです。この予算があれば、信頼性の高いフルカーボンラケットと、バドミントン専用のしっかりとしたシューズが手に入ります。
セット内容としては、ラケット、シューズ、グリップテープ、ソックス、ケースの5点ほどが含まれるのが一般的です。ヨネックスやミズノといった有名ブランドのエントリーモデルが中心となり、操作性が高く、初心者が基本フォームを身につけるのに最適な道具が揃います。
この価格帯の道具は耐久性も考慮されているため、1年〜2年はしっかりと使い続けることができるでしょう。初心者にとっての「正解」といえるセットであり、道具の性能が原因で上達が妨げられる心配もありません。最もコストパフォーマンスに優れた選択肢です。
予算3万円〜:長く使える高品質セット
「形から入りたい」「最初から良いものを使って上達を早めたい」という方は、3万円以上の予算を見込んでおくと、中級者になっても使い続けられる高品質な道具を揃えられます。この価格帯では、セット販売よりも、自分に合ったラケットとシューズを個別に選んで組み合わせる形が多くなります。
ラケットは、振り抜きが鋭く、軽い力でもシャトルが遠くまで飛ぶ中級者向けモデルが視野に入ります。シューズも、プロ選手が使用するモデルのエントリー版や、膝への衝撃を極限まで抑えた高機能モデルを選べます。さらに、ラケットバッグも複数のラケットやウェアが余裕で入る大型のものを用意できるでしょう。
初期投資は大きくなりますが、道具の質が良い分、身体への負担が少なく、早い段階でスピード感のあるプレーに対応できるようになります。長期的に見れば買い替えの頻度が減るため、結果的に満足度の高い買い物になることが多いのも特徴です。
失敗しないためのバドミントンラケット選びのコツ

セットに含まれるラケット、あるいは個別に選ぶ際、どのようなスペックに注目すればよいのでしょうか。初心者が特に意識すべき3つのポイントを解説します。
ラケットの重さは「4U」を目安にする
バドミントンラケットの重さは「U」という単位で表され、数字が大きくなるほど軽くなります。一般的に初心者の男女におすすめなのは「4U(平均83g)」です。この重さは、振り抜きやすさとシャトルを飛ばす力のバランスが最も取れています。
筋力に自信がない方や女性、ジュニア選手の場合は、さらに軽い「5U(平均78g)」を選ぶのも一つの手です。軽いラケットは操作がしやすく、素早いレシーブに対応しやすいメリットがあります。逆に「3U(平均88g)」は重めでパワーが出やすいですが、初心者が使うと手首を痛めたり、振り遅れたりすることが多いため注意が必要です。
最近の初心者セットでは4Uが主流となっています。まずはこの標準的な重さで練習を始め、自分のスイングスピードや好みがわかってきた段階で、次のラケットの重さを検討するのが失敗しない近道です。
シャフトの硬さは「柔らかめ」を選ぶ
ラケットの棒の部分(シャフト)には、硬いものから柔らかいものまであります。初心者のうちは、迷わず「シャフトが柔らかい」モデルを選んでください。シャフトが柔らかいと、スイングの際にラケットがしなり、その復元力を利用してシャトルを楽に遠くまで飛ばすことができます。
硬いシャフトのラケットは、スイングスピードが速い上級者が使うことでコントロール性が増しますが、初心者が使うと「板で打っているような感覚」になり、飛ばすのが非常に大変です。無理に飛ばそうとして力むことで、フォームが崩れる原因にもなります。
カタログスペックで「柔軟」や「Hi-Flex」と記載されているもの、あるいは初心者向けと謳われているラケットは、多くが柔らかめに設計されています。この「しなり」の助けを借りることで、バドミントンの楽しさである「シャトルを飛ばす快感」を早い段階で味わえるようになります。
グリップの太さは「G5」が一般的
ラケットの持ち手の太さは「G」で表され、数字が大きくなるほど細くなります。現在の主流は「G5」で、ほとんどの成人向けラケットはこのサイズです。手が小さい方や、より細い感覚を好む方は「G6」を選ぶこともありますが、まずはG5からスタートして問題ありません。
グリップは細ければ良いというわけではなく、自分の手のひらにしっくり馴染む必要があります。もし細すぎると感じた場合は、上からグリップテープを重ねて巻くことで太さを調節できるので、迷ったら標準的な太さを選んでおけば後から修正可能です。
逆に太すぎると、指先を使った繊細なラケットワークが難しくなってしまいます。セットに含まれるラケットが自分の手に合っているか不安な場合は、標準的なG5であることを確認しておくと、後々のカスタマイズもしやすくなります。
シューズ選びで初心者が意識したいポイント

ラケット以上に慎重に選びたいのがシューズです。足に合わないシューズはプレーの質を下げるだけでなく、怪我に直結するため、選び方の基準をしっかり押さえておきましょう。
クッション性が膝や腰への負担を軽減する
初心者がシューズを選ぶ際、最も重視してほしい機能が「クッション性」です。バドミントンはジャンプや大きな踏み込みを頻繁に行うため、足の裏にかかる衝撃は体重の数倍に達することもあります。特に体ができていない初心者や、久々に運動を始める社会人の場合、足元からの衝撃が膝や腰の痛みに繋がりやすいです。
多くの大手メーカーは、独自の衝撃吸収材をソールに搭載しています。例えばヨネックスの「パワークッション」などは有名で、卵を落としても割れないほどの吸収力と反発力を備えています。初心者セットであっても、こうした信頼できるクッション機能が備わったモデルが含まれているか確認しましょう。
履いた瞬間に「少し柔らかいな」と感じる程度のクッションがある方が、長時間の練習でも疲れにくくなります。足元の安全を確保することは、バドミントンを長く楽しく続けるための絶対条件です。
滑らないための強力なグリップ力
バドミントンコートの床は滑りやすいため、シューズのアウトソール(底面)のグリップ力は非常に重要です。バドミントン専用シューズの底は、生ゴムのような質感の「ラバー」で作られており、体育館の床をしっかり掴んで滑らないよう設計されています。
初心者のうちは足の運び(フットワーク)が不安定なため、滑って転んでしまう危険があります。強力なグリップ力があれば、急な方向転換や踏ん張りも安定して行えるようになり、より積極的にシャトルを追いかけることができるようになります。また、グリップが良いと床との摩擦を上手に使えるため、一歩目の出だしもスムーズになります。
セット商品のシューズでも、有名メーカーのバドミントン専用モデルであれば、このグリップ力は十分に確保されています。もし格安のノーブランド品などを検討している場合は、底の素材がプラスチックのように硬くないか注意してください。
足の幅とサイズを正確に選ぶ
どれほど高機能なシューズでも、サイズや形が合っていなければ意味がありません。バドミントンシューズは「3E(標準)」「4E(ワイド)」など、足の幅(ワイズ)によって種類が分かれていることが多いです。自分の足が幅広なのか細めなのかを知っておくことが、最適な一足を選ぶポイントです。
サイズ選びの目安は、つま先に0.5cm〜1.0cm程度の余裕がある状態が理想です。ぴったりすぎると、急停止したときにつま先が靴の先端に当たって痛めてしまいます。逆に大きすぎると、靴の中で足が遊んでしまい、靴擦れや捻挫の原因になります。
セット販売をネットで購入する場合は、もしサイズが合わなかった際の交換対応が可能かどうかを事前に確認しておくと安心です。可能であれば、スポーツ店で実際にバドミントン用の厚手のソックスを履いた状態で試着し、自分の足に合うブランドやサイズ感を把握しておくのがベストです。
あると便利な小物とメンテナンスの基礎知識

道具を揃えた後は、それらを長持ちさせ、常にベストな状態で使うための知識も必要です。初心者が揃えるべきバドミントンセットに加えておきたい小物やケアについて解説します。
定期的なメンテナンスを行うことで、道具の寿命が延びるだけでなく、プレー中のミスを減らすことにも繋がります。
グリップテープはこまめに巻き替えよう
ラケットの持ち手に巻くグリップテープは、最も頻繁に交換が必要な消耗品です。使っているうちに汗を吸って滑りやすくなったり、表面がボロボロになってきたりします。不衛生なだけでなく、滑るラケットを無理に握りしめることで、腕に余計な力が入ってしまうデメリットもあります。
交換の目安は、週1〜2回の練習であれば1ヶ月から2ヶ月に一度程度です。ただし、夏場で汗をたくさんかく時期や、手が滑ると感じたときは、たとえ見た目が綺麗でもすぐに巻き替えるのがおすすめです。常に新しいテープで握ることで、軽い力でラケットを保持でき、繊細なコントロールが可能になります。
グリップテープには「ウェットタイプ」や「メッシュタイプ」など種類がありますが、初心者は手に吸い付くようなウェットタイプが使いやすいでしょう。安価なものなので、常に予備をバッグに入れておくと安心です。
ガット(ストリング)の寿命と張替え頻度
ラケットに張られているガットは、シャトルを打つたびに少しずつ伸びたり、傷ついたりしていきます。初心者のセット品には最初から張られていることが多いですが、実はガットは切れていなくても少しずつ性能が落ちていきます。張られてから時間が経つと「テンション(張力)」が下がり、シャトルが飛ばなくなったり、打球感が鈍くなったりします。
たとえ切れていなくても、3ヶ月から半年に一度は張り替えるのが理想的です。特に冬場はガットが硬くなりやすく、初心者がミスショットを繰り返すと突然パチンと切れることもあります。練習中に切れてしまうと、その日は練習ができなくなるため、スペアラケットを持っていない間は早めの張替えを意識しましょう。
張り替える際の強さ(ポンド数)は、初心者の男性なら20〜22ポンド、女性やジュニアなら18〜20ポンド程度が、シャトルを飛ばしやすくおすすめです。ショップの店員さんに相談して、自分に合った強さを探してみましょう。
練習を快適にするサブアイテム
初心者セットに含まれていない場合でも、持っておくと便利なアイテムがいくつかあります。まずは「スポーツタオル」と「水筒」です。バドミントンは想像以上に発汗量が多いスポーツですので、こまめな水分補給と汗の拭き取りは欠かせません。
次に、ラケット以外の荷物をまとめる「シューズケース」や「ランドリーバッグ」です。汗をかいたウェアを分けるために、袋をいくつか持っておくと便利です。また、冬場は体育館が非常に冷え込むため、待ち時間に体を冷やさないための「ウィンドブレーカー」や「ネックウォーマー」なども重宝します。
さらに、自分の「シャトルコック」を1ダースほど持っておくと、個人で基礎打ちの練習をする際に便利です。セット販売ではシャトルが付いてくることもありますが、耐久性の高い水鳥の羽根を使用したシャトルを予備で持っておくと、練習の質がさらに向上します。
まとめ:自分に合った初心者が揃えるべきバドミントンセットで始めよう
バドミントンを始める際に、何から手をつければいいか迷っていた方も、具体的なイメージが湧いてきたのではないでしょうか。初心者が揃えるべきバドミントンセットは、単なる道具の集まりではなく、あなたの怪我を守り、上達をサポートしてくれる大切なパートナーです。
予算1万円程度からでもスタートは可能ですが、本格的に取り組みたいのであれば、1.5万〜2万円前後のカーボンラケットと専用シューズが含まれたセットを選ぶのが最も失敗が少なく、長く楽しめる選択となります。ラケットは「4U・柔らかめ」、シューズは「クッション性重視」という基本を忘れないようにしましょう。
道具を揃えることは、新しい挑戦への第一歩です。自分の予算と目的にぴったりのセットを見つけて、バドミントンの楽しさを存分に味わってください。しっかりとした準備があれば、コートの上での時間はより素晴らしいものになるはずです。



