バドミントンのスキルアップを目指す上で、ラケット選びと同じくらい重要なのが「シャトル」選びです。特に練習では、数多くのシャトルを消費するため、どのようなシャトルを選ぶかが練習の質とコストパフォーマンスに大きく影響します。「練習だから何でもいいや」と思っていませんか?実は、自分に合った練習用シャトルを見つけることで、ショットの感覚が研ぎ澄まされ、上達への道がぐっと拓けるのです。
この記事では、バドミントン上達を考えているあなたのために、練習用シャトルの賢い選び方から、レベル別のおすすめシャトル、さらには大切なシャトルを長持ちさせるコツまで、わかりやすく徹底解説します。自分にぴったりの練習用シャトルを見つけて、ライバルに差をつけましょう!
バドミントンシャトル練習用おすすめはこれ!失敗しない選び方

練習用シャトルと一言でいっても、その種類はさまざまです。値段だけで選んでしまうと、「すぐに壊れてしまって、かえってコストがかかった」「打球感が悪くて練習にならない」といったことになりかねません。ここでは、自分に最適な練習用シャトルを見つけるための3つの重要なポイントを解説します。
練習量とレベルで選ぶ
まず考えたいのが、ご自身の練習量とレベルです。どれくらいの頻度で、どのような練習をするかによって、最適なシャトルは変わってきます。
例えば、バドミントンを始めたばかりの初心者の方や、基礎打ちを中心に練習する方は、耐久性が高く、価格が手頃なシャトルがおすすめです。 はじめはフォームを固めることが大切なので、高価なシャトルを気兼ねしながら使うよりも、思い切ってたくさん打てるシャトルの方が効率的です。
一方、試合を意識したゲーム練習が増えてくる中級者以上の方は、試合で使われる検定球に近い打球感や飛行性能を持つ練習球を選ぶと良いでしょう。 練習と試合でシャトルの感覚が大きく異なると、本番で本来の力を発揮しにくくなることがあります。 そのため、少し価格が上がっても、試合球に近い質のシャトルで練習することが、実戦力を養う上で非常に重要になります。
素材(水鳥・ナイロン)で選ぶ
バドミントンシャトルの羽根の素材は、大きく分けて「水鳥」と「ナイロン」の2種類があります。 この2つは打球感や耐久性、価格が大きく異なるため、それぞれの特徴を理解して選ぶことが大切です。
水鳥シャトルは、ガチョウ(グース)やアヒル(ダック)の天然の羽根で作られており、試合で使われるのはこのタイプです。 打った時の感触が良く、スマッシュの初速と終速の差が大きいなど、独特の飛行性能を持っています。 より実践的な練習をしたい方には水鳥シャトルが欠かせません。ただし、天然素材のため耐久性が低く、価格が高いのがデメリットです。
ナイロンシャトルは、羽根の部分がナイロンやプラスチックなどの人工素材で作られています。 最大のメリットは、水鳥シャトルに比べて圧倒的に耐久性が高く、価格がリーズナブルなことです。 そのため、初心者の練習やレジャー用途に最適です。 一方で、水鳥シャトルとは飛行性能が異なり、打球感が硬いと感じる人もいます。
| 素材 | メリット | デメリット | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|
| 水鳥 | ・打球感が良い ・飛行性能が試合球に近い |
・耐久性が低い ・価格が高い |
・試合を意識して練習する中~上級者 ・本格的にバドミントンをしたい方 |
| ナイロン | ・耐久性が高い ・価格が安い |
・打球感が硬い ・飛行性能が水鳥と異なる |
・バドミントンを始めたばかりの初心者 ・レジャーで楽しみたい方 ・基礎練習でたくさん打ちたい方 |
適正温度表示(番号)で選ぶ
シャトルの筒のフタに貼られている「2」「3」「4」といった番号のシールを見たことがありますか?これは「適正温度表示番号(スピード番号)」と呼ばれ、シャトルの飛びやすさを表す非常に重要な指標です。
バドミントンのシャトルは、体育館の温度や気圧によって飛び方が大きく変わります。
- 気温が高い(夏など):空気が膨張して密度が低くなるため、空気抵抗が減り、シャトルはよく飛ぶようになります。
- 気温が低い(冬など):空気が収縮して密度が高くなるため、空気抵抗が増え、シャトルは飛びにくくなります。
この環境による飛び方の違いを補正し、いつでも同じような感覚でプレーできるように、シャトルには重さの異なる番号が設定されているのです。 番号が小さいほど重く、飛びにくくなっており、番号が大きいほど軽く、飛びやすくなっています。
季節や体育館の環境に合わせて適切な番号のシャトルを選ばないと、「夏なのに冬用のシャトルを使ったら、打球がアウトばかりになってしまう」といった事態が起こり、練習の質が低下してしまいます。
一般的な適正温度の目安は以下の通りです。
| 番号 | 適正温度範囲 | 季節の目安 |
|---|---|---|
| 2番 | 27℃~33℃ | 夏 |
| 3番 | 22℃~28℃ | 春・秋 |
| 4番 | 17℃~23℃ | 春・秋 |
| 5番 | 12℃~18℃ | 冬 |
【素材別】練習用シャトルのメリット・デメリット

シャトル選びの基本となる「水鳥」と「ナイロン」。それぞれの素材が持つメリットとデメリットをさらに詳しく見ていきましょう。どちらの素材が自分の練習スタイルに合っているのか、じっくり比較検討してみてください。
水鳥シャトルの特徴
水鳥シャトルは、主に「ガチョウ(グース)」と「アヒル(ダック)」の羽根が使われます。 一般的に、ガチョウの羽根の方が軸が太く丈夫で、耐久性や飛行性能に優れているため、高品質なシャトルや試合球に使われることが多いです。 一方、アヒルの羽根はガチョウに比べて品質は劣りますが、その分価格が安く、主に練習用として広く使われています。
水鳥シャトルの最大の魅力は、その優れた飛行性能と打球感にあります。 打った瞬間の心地よい感触と、スーッと飛んでいってからストンと落ちる独特の軌道は、ナイロンシャトルでは味わえません。 特に、ヘアピンやカット、ドロップといった繊細なショットの練習では、水鳥シャトルの飛行特性が非常に重要になります。
また、コルク部分にも違いがあります。高品質なシャトルには打球感の良い「天然コルク」が使われますが、練習球ではコストを抑えた「人工コルク」や、天然コルクと人工コルクを組み合わせた「コンポジットコルク」が使われることもあります。
しかし、天然素材ゆえの脆さが最大のデメリットです。 特にスマッシュやクリアなど、強いインパクトが加わると羽根が折れやすく、頻繁な交換が必要になります。そのため、練習で大量に消費することを考えると、コストがかさむ点は覚悟しなければなりません。
ナイロンシャトルの特徴
ナイロンシャトルは、羽根の部分が一体成型された合成素材(ナイロンやプラスチック)でできています。 この構造により、非常に高い耐久性を実現しているのが最大の特徴です。 水鳥シャトルなら1本の羽根が折れただけで交換が必要になることもありますが、ナイロンシャトルは軸が折れたり、スカート部分(羽根の部分)が大きく変形したりしない限り、長く使い続けることができます。
この耐久性の高さから、コストパフォーマンスは抜群です。 特にバドミントンを始めたばかりで、まだラケットの芯でうまく捉えられない初心者のうちは、シャトルの損耗が激しくなりがちです。そんな時期の練習には、ナイロンシャトルが最適と言えるでしょう。
ただし、飛行性能は水鳥シャトルとは異なります。ナイロンシャトルは比較的直線的な軌道で飛び、スピードが落ちにくい傾向があります。 また、打球音も「ポコン」という鈍い音になりがちで、水鳥の「スパン!」という爽快な音に慣れていると物足りなさを感じるかもしれません。 カットのようなショットを打つと、水鳥とは少し違った軌道になることもあります。
近年では、水鳥シャトルの飛行性能に近づけた高性能なナイロンシャトルも開発されていますが、それでもやはり本物の水鳥の感覚とは差があるのが現状です。
結局どっちを選べばいいの?
では、結局のところ、水鳥とナイロンのどちらを選べば良いのでしょうか。判断の基準は、あなたのバドミントンに対する目的です。
大会での勝利を目指し、実践的な練習を積みたい中級者~上級者
ショットの精度やフィーリングを重視する方
* 部活動やクラブチームで、試合に近い環境で練習したい方
バドミントンを始めたばかりの初心者
基礎打ちやフットワーク練習で、とにかくたくさんシャトルを打ちたい方
友人や家族とレジャー感覚でバドミントンを楽しみたい方
練習コストをできるだけ抑えたい方
一番のおすすめは、練習内容によって使い分けることです。例えば、「フォーム固めのための基礎練習では耐久性の高いナイロンシャトルを使い、試合形式のパターン練習では試合球に近い水鳥シャトルを使う」といったように、メリハリをつけることで、コストを抑えつつ効果的な練習が可能になります。
【レベル別】おすすめの練習用バドミントンシャトル5選

ここからは、数ある練習用シャトルの中から、レベルや目的に合わせて特におすすめの5商品を厳選してご紹介します。それぞれの特徴を比較して、あなたにぴったりのシャトルを見つけてください。
初心者向け:YONEX(ヨネックス)メイビス40BP
これからバドミントンを始める方や、レジャーで楽しむ方にまずおすすめしたいのが、YONEXのナイロンシャトル「メイビス40BP」です。 ナイロンシャトルならではの高い耐久性が魅力で、水鳥シャトルに比べて格段に長持ちします。
価格も手頃なため、シャトルの消耗を気にすることなく、思い切り練習に打ち込むことができます。 バドミントンを始めたばかりの頃は、ラケットの芯に当たらずフレームで打ってしまうことも多いですが、このシャトルなら安心です。スマッシュ練習など、ハードな練習でも壊れにくいのが嬉しいポイントです。
飛行性能に関しても、YONEXが長年培ってきた技術により、水鳥シャトルに近い感覚で打てるように設計されています。多くの初心者が最初のシャトルとして選ぶ、定番中の定番と言えるでしょう。どのシャトルを買えばいいか分からない初心者は、まずこの「メイビス40BP」を試してみるのがおすすめです。
中級者向け:GOSEN(ゴーセン)GFN130
試合を意識し始める中級者プレーヤーの練習球として人気なのが、GOSENの「GFN130」です。 このシャトルは、日本バドミントン協会第2種検定合格球であり、地域の大会などでも使用されることがある高品質なモデルです。
素材には耐久性に優れたガチョウの羽根と天然コルクが使用されており、飛行性能と耐久性のバランスが良いのが特徴です。 試合で使われる第1種検定球に比べれば価格は抑えられていますが、打球感や飛行軌道はそれに近く、非常に実践的な練習ができます。
YONEXの同等クラスのシャトル(エアロセンサ700など)と比較すると、大会での使用率はやや低いかもしれませんが、コストパフォーマンスに優れているため、日々の練習でたくさん打ちたいけれど、質も妥協したくないという中級者にぴったりのシャトルです。
上級者の基礎練習向け:YONEX(ヨネックス)エアロセンサ400
※エアロセンサ400は2025年1月に廃盤となりました。後継モデルや同等クラスの製品をご検討ください。
(情報が廃盤のため、ここでは同等クラスの練習球として「エアロセンサ500」を想定して解説します)
YONEXの「エアロセンサ500」は、練習球の中でも特にコストパフォーマンスが高いと評価されているモデルです。 上位モデルには及ばないものの、水鳥羽根と天然コルクを使用した本格的な作りで、安定した飛行性能を持っています。
このシャトルは、全国の多くの学校の部活動や社会人クラブで練習球として採用されており、その信頼性は折り紙付きです。耐久性も練習球としては十分で、クリアやスマッシュを気持ちよく打ち込めます。
試合で使われる「ニューオフィシャル」や「エアロセンサ700」といった検定球と比べると価格が安いため、上級者が行うノック練習やパターン練習など、球数を多く使うトレーニングに最適です。 試合球に近い感覚を保ちつつ、コストを抑えて質の高い練習をしたいというニーズに応えてくれる、非常にバランスの取れたシャトルです。
耐久性重視:VICTOR(ビクター)MASTER SELECT 3
VICTOR(ビクター)は台湾のバドミントン専門メーカーで、国際大会でも使用されるなど、世界的に評価の高いブランドです。 そのVICTORが出している練習球「MASTER SELECT 3」は、耐久性の高さに定評があります。
厳選されたアヒルの羽根を使用しており、羽根の軸が折れにくく、毛羽立ちにくいのが特徴です。そのため、ハードな練習を長時間行ってもシャトルの性能が落ちにくく、結果的にコストパフォーマンスの向上につながります。
打球感もしっかりしており、クリアが気持ちよく飛ぶと評判です。国内メーカーの同価格帯のシャトルと比較しても遜色ない、あるいはそれ以上の耐久性を感じられるかもしれません。練習量が多く、シャトルの消費が激しいチームやプレーヤーにとって、非常に心強い味方となるでしょう。
コスパ重視:REDSON(レッドソン)RS-960N
とにかく練習コストを抑えたい、でも品質も最低限は確保したい、という方におすすめなのがREDSON(レッドソン)の練習球です。REDSONはシャトル専門メーカーとして知られ、低価格でありながら質の良いシャトルを提供しています。
「RS-960N」は、練習球の中でも特にリーズナブルな価格設定でありながら、アヒルの羽根を使用したしっかりとした作りが特徴です。上位モデルと比較すると飛行の安定性や耐久性では一歩譲るものの、基礎打ちやノック練習で使う分には十分な性能を持っています。
特に、バドミントンを始めたばかりのジュニアチームや、予算が限られている学校の部活動などで重宝されています。まとめ買いをすることで、さらに1ダースあたりの価格を抑えることも可能です。安くてもしっかりとした水鳥シャトルで練習したいという、コストパフォーマンスを最優先するプレーヤーにおすすめです。
シャトルの寿命を延ばす!知って得する保管方法とメンテナンス

練習用シャトルは消耗品ですが、少しの工夫でその寿命を延ばすことができます。 大切なシャトルを1球でも長く使うための、保管方法とメンテナンスのコツをご紹介します。
長持ちさせる保管のコツ
バドミントンのシャトル、特に天然素材である水鳥シャトルは、温度や湿度の変化に非常にデリケートです。 適切な環境で保管することが、寿命を延ばすための第一歩です。
1. 筒を立てて保管する
シャトルを保管する際は、必ず筒を立てて、コルクが下になるようにしましょう。 横向きに寝かせて保管すると、シャトルの自重で羽根が変形してしまい、正しい軌道で飛ばなくなる原因になります。 バッグに入れっぱなしにせず、練習後は必ず筒に戻して立てて保管する習慣をつけましょう。
2. 高温多湿・直射日光を避ける
シャトルは温度変化と乾燥に非常に弱いです。 直射日光が当たる場所や、夏場の車内、エアコンの風が直接当たる場所などに放置するのは絶対にやめましょう。羽根が乾燥して脆くなり、簡単に折れてしまいます。 逆に、湿気が多い場所もカビの原因になるためNGです。 風通しの良い日陰で、温度変化の少ない場所が最適な保管場所です。
3. 適度な湿度を保つ
特に空気が乾燥する冬場は、シャトルの羽根が水分を失い、非常に壊れやすくなります。 これを防ぐために、シャトルに適度な湿度を与える工夫が有効です。簡単な方法としては、使用する前日に、濡らして固く絞ったタオルをシャトルの筒と一緒の袋に入れておく方法があります。 また、やかんで沸かしたお湯の蒸気をシャトルの筒の中に通す「スチームシャトル」という方法も、羽根の靭性(しなやかさ)を高め、耐久性を向上させる効果が期待できます。
折れた羽根の応急処置
練習中に羽根が1本だけ折れてしまった場合、すぐに捨てるのはもったいないと感じることもありますよね。そんな時は、簡単な応急処置で少しだけ寿命を延ばせる可能性があります。
折れてしまった羽根の根元に、瞬間接着剤を少量つけて固定する方法です。ただし、これはあくまで一時的な処置であり、シャトルのバランスが崩れて飛行が不安定になる可能性が高いです。ゲーム練習などには向きませんが、羽根が折れていない他のシャトルに混ぜて、ウォーミングアップや簡単な基礎打ちに使う程度であれば活用できるでしょう。
本格的な練習の質を考えると、基本的には羽根が折れたシャトルは交換するのがベストです。
練習後のシャトルの仕分け方
練習が終わったら、使ったシャトルを状態別に仕分ける習慣をつけましょう。これを行うだけで、シャトルを無駄なく最後まで使い切ることができます。
Aランク(新品・ほぼ無傷):ゲーム練習用
Bランク(少し毛羽立ちがあるが、羽根は折れていない):パターン練習、少し強めの基礎打ち用
Cランク(羽根が1~2本折れている、または大きく変形):ノック練習用、トス練習用
Dランク(ボロボロの状態):廃棄
このように状態に応じてラベリングしたカゴや箱を用意しておくと、練習の目的別に最適なシャトルをすぐに選ぶことができ、練習効率もアップします。ボロボロになったシャトルで練習を続けても、正しい打球感が身につかず、上達の妨げになる可能性もあります。 傷んだシャトルは思い切ってノック用などに回し、常に適切な状態のシャトルで練習することが重要です。
まとめ:最適な練習用シャトルでバドミントンの上達を目指そう

この記事では、バドミントンの上達を目指す方に向けて、練習用シャトルの選び方からおすすめの商品、そして長持ちさせるコツまで詳しく解説しました。
練習用シャトル選びのポイントは、
- 自分の練習量やレベルに合っているか
- 素材(水鳥かナイロンか)の特性を理解しているか
- 季節や体育館の温度に適した番号を選んでいるか
の3つです。
これらのポイントを押さえ、自分の目的や予算に合ったシャトルを選ぶことが、練習の質を高め、結果として上達への近道となります。ナイロンシャトルで基礎を固める時期、水鳥シャトルで実戦感覚を養う時期など、自分のレベルに合わせてシャトルを見直していくことも大切です。
また、シャトルは消耗品だからとぞんざいに扱うのではなく、正しい方法で保管・メンテナンスすることで、より長く、良い状態で使うことができます。シャトルを大切に扱う心も、上達には欠かせない要素の一つです。
ぜひ、この記事を参考にしてあなたにぴったりの練習用シャトルを見つけ、日々の練習をさらに充実させてください。


