バドミントンガットの種類を紹介!上達につながる選び方を徹底解説

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バドミントンをプレーする上で、ラケットやシューズにこだわる方は多いですが、「ガット」について深く考えたことはありますか?実は、ガットはシャトルと唯一接触する非常に重要なパーツで、その種類によってショットの感覚やパフォーマンスが大きく変わります。 自分に合ったガットを見つけることが、バドミントン上達への近道と言っても過言ではありません。しかし、ガットには素材や太さ、構造など様々な種類があり、どれを選べば良いか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

この記事では、そんなバドミントンガットの種類ごとの特徴から、ご自身のレベルやプレースタイルに合わせた最適なガットの選び方まで、分かりやすく解説していきます。この記事を読めば、あなたにぴったりのガットが見つかり、今よりもっとバドミントンが楽しくなるはずです。

バドミントンガットの種類の基礎知識

バドミントンのパフォーマンスを左右するガットは、主に「素材」「構造」「太さ(ゲージ)」そして「コーティング」の4つの要素によって特徴づけられます。 これらの要素が複雑に絡み合い、反発力や耐久性、打球感といった性能の違いを生み出します。まずは、それぞれの要素がプレーにどのような影響を与えるのか、基本からしっかりと理解していきましょう。

素材の違い:主流はナイロン、それぞれの特徴は?

バドミントンガットの素材は、大きく分けて「ナイロン」「ポリエステル」「ナチュラル」の3種類があります。 現在、最も広く使われているのはナイロン製で、ほとんどの市販品がこの素材から作られています。

  • ナイロン
    現在最も主流の素材で、価格が手頃でどのようなラケットにも合わせやすいのが特徴です。 多くのメーカーが開発に力を入れているため種類が豊富で、反発性や耐久性など、特定の性能に特化したモデルも多く存在します。 そのため、初心者から上級者まで、自分のプレースタイルに合ったガットを見つけやすいのが魅力です。
  • ポリエステル
    比較的新しい素材で、コントロール性能と耐久性の高さが特徴です。 シャトルに回転をかけやすく、パワーのある強打にも対応できるため、ハードヒットを多用するプレイヤーや練習量が多い方におすすめです。
  • ナチュラル
    牛の腸など天然の素材から作られるガットです。 天然素材ならではの優れた振動吸収性と、テンション(張りの強さ)の維持力の高さが特徴で、非常に柔らかな打球感を得られます。 ただし、非常に高価で耐久性に劣るため、主に一部の上級者やプロ選手に使用されています。

構造の違い:打球感を左右するマルチフィラメントとモノフィラメント

ガットの内部構造は、主に「マルチフィラメント」と「モノフィラメント」の2種類に分けられます。 この構造の違いが、打球感やコントロール性能に大きく影響します。

  • マルチフィラメント
    数100本以上もの極細の繊維を束ねて1本のガットにした構造です。 現在市販されているガットの多くがこの構造を採用しています。

    繊維の束がシャトルを打った時の衝撃を分散させるため、ソフトな打球感と高いホールド性(球持ちの良さ)が特徴です。 これにより、シャトルをコントロールしやすく、狙った場所へ打ち分けたいプレイヤーに適しています。 しかし、繊維が細いため、耐久性の面ではモノフィラメントに劣る傾向があります。

  • モノフィラメント
    1本の太い芯(コア)の周りに細い繊維を巻きつけて作られた構造です。 マルチフィラメントに比べて硬めで、弾きが良く、強い反発力を生み出します。 耐久性にも優れているため、力強いスマッシュを打ちたい攻撃型のプレイヤーや、ガットが切れやすい中〜上級者に好まれる傾向があります。

太さ(ゲージ)の違い:反発力と耐久性のトレードオフ

ガットの太さは「ゲージ」という単位で表され、一般的に0.6mm台から0.7mm台のものがラインナップされています。 ゲージの違いは、主に反発力と耐久性に影響を与えます。

  • 細いゲージ(約0.65mm以下)
    反発力が高く、シャトルが楽に飛びやすいのが最大の特徴です。 打球音も金属音のような高い音になり、爽快な打球感を得られます。 力の弱い方でもシャトルを遠くまで飛ばしやすいため、初心者にもおすすめです。 一方で、細い分、耐久性が低く切れやすいというデメリットがあります。
  • 太いゲージ(約0.70mm以上)
    細いゲージに比べて反発力は劣りますが、耐久性に優れているのが大きなメリットです。 ハードヒットを繰り返しても切れにくいため、練習量が多いプレイヤーやパワーヒッターに向いています。 また、シャトルを打った際にしっかりと掴むような感覚(ホールド感)が得られやすいのも特徴です。
ゲージ メリット デメリット こんな人におすすめ
細い 反発力が高い、打球音が良い、スピンがかかりやすい 耐久性が低い 力に自信のない方、クリアーを楽に飛ばしたい方、爽快な打球音が好きな方
中間 反発力と耐久性のバランスが良い 特化した性能がない場合も 性能のバランスを重視する方、どの太さが合うか分からない方
太い 耐久性が高い、ホールド感が強い 反発力が低い、打球音が鈍い ガットが切れやすい方、パワーヒッター、コントロールを重視する方

コーティング技術による性能差

ガットの表面には、性能を向上させるための様々なコーティングが施されています。 このコーティングによって、打球感やコントロール性能、耐久性などが調整されています。

例えば、PU(ポリウレタン)コーティングはシャトルの引っかかりを良くし、コントロール性を高める効果が期待できます。 また、メーカー独自のコーティング技術も数多く存在します。YONEXの「ハイドロチタン複合コーティング」は反発性を高めたり、「衝撃吸収ナイロン複合コーティング」は球持ちを良くしてコントロールとパワーを両立させたりします。 このように、最終的なガットの性能は、素材や構造、太さに加えて、どのようなコーティングが施されているかによっても大きく変わってくるのです。

ガット選びで重視したい5つの性能

ガットを選ぶ際には、「反発性」「耐久性」「コントロール性」「打球音・打球感」「衝撃吸収性」という5つの性能が重要な指標となります。 これらの性能はそれぞれトレードオフの関係にあることも多く、全ての性能が高いガットは存在しません。自分のプレースタイルや求めるものに合わせて、どの性能を優先するかを考えることが、最適なガット選びにつながります。

反発性:シャトルを楽に飛ばしたい人向け

反発性が高いガットは、その名の通りシャトルを弾き返す力が強いのが特徴です。 少ない力でもシャトルを遠くまで飛ばすことができるため、クリアーが奥まで届かない、スマッシュのスピードを上げたい、といった悩みを抱える方におすすめです。

一般的に、ゲージが細いガットほど反発力は高くなる傾向にあります。 また、硬めの打球感を持つガットも、シャトルとの接触時間が短くなるため弾きが良くなり、結果として反発性が高まります。 ドライブや速いテンポのラリーで相手を押し込みたいプレイヤーにとっても、高い反発性は大きな武器となるでしょう。YONEXの「BG66 ULTIMAX」などは、高い反発性とコントロール性を両立したモデルとして人気があります。

耐久性:ガットが切れやすい人向け

練習量が多く、ガットがすぐに切れてしまう方にとって、耐久性は最も重視したい性能でしょう。 耐久性は主にガットの太さ(ゲージ)に比例し、太いガットほど切れにくくなります。 一般的に0.70mm以上のゲージは耐久性が高いとされています。

素材ではポリエステルが耐久性に優れているほか、メーカー独自の高強度ナイロン素材や特殊なコーティングによって耐久性を高めているモデルも多くあります。 例えば、GOSENの「アール・フォー・エックス ツヨシ」やYONEXの「強チタン」などは、太めのゲージで耐久性を重視した設計になっています。 ただし、耐久性を重視すると反発性や打球感が犠牲になることもあるため、バランスを考えることが大切です。

コントロール性:狙った場所に打ちたい人向け

コントロール性を重視する場合、シャトルを打つ瞬間の「球持ちの良さ(ホールド感)」がポイントになります。 球持ちが良いガットは、シャトルがガット面に接触している時間が長くなるため、シャトルを包み込むような感覚で打つことができ、コースを狙いやすくなります。

この性能は、マルチフィラメント構造のガットや、表面がザラザラとしたコーティングが施されているガットで高まる傾向があります。 細かいヘアピンやカット、ドロップなど、繊細なショットを多用する技術系のプレイヤーには、コントロール性能の高いガットが不可欠です。YONEXの「エアロバイト」シリーズのように、縦糸と横糸で異なるガットを張り、スピン性能やコントロール性能を高める「ハイブリッド」という選択肢もあります。

打球音と打球感:爽快感を求める人向け

ショットを打った時の「音」や「感触」は、プレーの気持ちよさに直結する重要な要素です。 甲高い金属音のような打球音は、ナイスショットの証とも言え、モチベーションを高めてくれます。

細いゲージのガットほど、シャトルを弾く際の音が鋭く、高くなる傾向があります。 また、ガットを硬く張る(高いテンションで張る)ことでも、音は高くなります。 打球感は「ソフト(柔らかい)」「ハード(硬い)」と表現され、これは個人の好みが大きく影響します。柔らかい打球感は球持ちが良く、シャトルを掴む感覚がありますが、硬い打球感は弾きが良く、シャープな振り抜きが可能です。 様々なガットを試してみて、自分が最も心地よいと感じる打球音や打球感を見つけるのも、バドミントンの楽しみの一つです。

衝撃吸収性:肘や手首への負担を減らしたい人向け

バドミントンは、スマッシュなどの強打の際に腕に大きな負担がかかるスポーツです。 衝撃吸収性の高いガットは、打球時のインパクトで発生する不快な振動を和らげ、肘や手首への負担を軽減してくれます。

この性能は、マルチフィラメント構造のように、多数の繊維が衝撃を分散してくれる構造のガットで高まります。 また、ガットの素材自体に衝撃吸収性の高いものが使われていたり、特殊なコーティングが施されていたりすることもあります。 長時間プレーする方や、怪我を予防したいと考えている方は、ガット選びの際に衝撃吸収性も考慮に入れると良いでしょう。ラケット自体が硬いフレームの場合、柔らかめのガットを選ぶことで衝撃を緩和することもできます。

レベル別!おすすめバドミントンガットの選び方

自分に合ったガットを選ぶことは、バドミントン上達の重要な要素です。しかし、プレースキルや筋力は人それぞれ異なるため、最適なガットもレベルによって変わってきます。ここでは、「初心者」「中級者」「上級者」の3つのレベルに分けて、ガット選びのポイントとおすすめの考え方を解説します。

初心者向け:まずは耐久性と反発性を重視

バドミントンを始めたばかりの初心者は、まだスイングフォームが安定しておらず、ラケットの芯(スイートスポット)でシャトルを捉えるのが難しいことが多いです。そのため、シャトルを楽に遠くまで飛ばせる「反発性」と、芯を外しても切れにくい「耐久性」を重視するのがおすすめです。

具体的には、ゲージは0.70mm前後のやや太めのものを選ぶと良いでしょう。 太めのガットは耐久性が高く、頻繁にガットが切れる心配が少ないため、コストを抑えることにも繋がります。 また、反発性も適度にあるバランスの取れたモデルがおすすめです。YONEXの「強チタン」は、耐久性と反発性のバランスが良く、初心者にも扱いやすいガットとして定評があります。 まずはこのようなオールラウンドなガットから試してみて、自分の好みやプレーの変化に合わせて他のガットに挑戦していくのが良いでしょう。

中級者向け:自分のプレースタイルに合わせて性能を特化

基本的なショットが一通り打てるようになり、自分の得意なプレーやプレースタイルが見えてくる中級者。このレベルになったら、自分の武器をさらに伸ばせるような、特定の性能に特化したガットを選んでみましょう。

例えば、スマッシュやドライブでガンガン攻める攻撃型なら、ゲージが0.68mm以下の細めで反発性の高いガットを試してみるのがおすすめです。 YONEXの「BG80 POWER」は、硬めの打球感でスピードのある重い一撃を繰り出せるため、パワープレーヤーに適しています。 逆に、ネット前の繊細なプレーや、相手を揺さぶるコントロールショットが得意なら、球持ちの良いマルチフィラメント構造のガットや、コントロール性能を高めたモデルが良いでしょう。色々なガットを試す中で、自分のプレーに最もフィットする一本が見つかるはずです。

上級者向け:繊細なコントロールとフィーリングを追求

試合での勝利を目指し、より高いレベルでプレーする上級者は、ショットの精度やフィーリングを極限まで追求します。そのため、わずかな打球感の違いも感じ取れる、繊細なコントロール性能をガットに求めるようになります。

このレベルのプレイヤーには、0.65mmなどの極細ゲージのガットが人気です。 極細ゲージはシャトルとの接触時間が長くなり、繊細なタッチでシャトルをコントロールしやすくなります。 YONEXの「BG66 ULTIMAX」は、世界のトップ選手も使用するモデルで、高い反発力と優れたコントロール性能を両立しています。 また、縦糸と横糸に異なる種類のガットを張る「ハイブリッド」も、より細かなフィーリングを追求する上級者には有効な選択肢となります。自分の感覚を信じ、最高のパフォーマンスを引き出せるガットを探求しましょう。

プレースタイル別!おすすめバドミントンガット

自分のレベルに合わせたガット選びに加えて、プレースタイルからガットを絞り込んでいくことも非常に有効な方法です。ここでは、代表的な3つのプレースタイルを取り上げ、それぞれに合ったガットの性能や特徴を解説します。

ドライブや速い展開が得意な攻撃型プレーヤー

スマッシュやドライブを多用し、速い展開で相手を圧倒する攻撃型のプレイヤーには、シャトルを鋭く弾き返す「高い反発力」を持つガットがおすすめです。 球離れが早いガットは、相手の速いショットに対しても素早く打ち返すことができ、ラリーの主導権を握りやすくなります。

具体的には、ゲージが0.68mm以下の細めのガットや、打球感が硬めのものが適しています。 YONEXの「BG80 POWER」は、しっかりとした打球感とパワフルなスマッシュを両立させたいプレイヤーに人気です。 また、GOSENの「G-TONE 5」は0.65mmの細いゲージで、高い金属音と優れた反発力が特徴です。 これらのガットは、あなたの攻撃力をさらに引き出してくれるでしょう。

ヘアピンやカットで相手を揺さぶる技術型プレーヤー

ネット前のヘアピンや、コートの四隅を狙うカット、相手の意表を突くドロップなど、繊細なショットでゲームを組み立てる技術型のプレイヤー。このようなプレイヤーには、シャトルをしっかりと掴んで運べる「コントロール性能」と「球持ちの良さ(ホールド感)」が最も重要になります。

シャトルとガットの接触時間が長い、マルチフィラメント構造のガットや、打球感がソフトなものがおすすめです。 ゲージの太さよりも、表面のコーティングなどで球持ちを良くしているモデルを選ぶと良いでしょう。YONEXの「スカイアーク」は、球持ちに特化し、ヘアピンやカットが打ちやすいと評判です。 また、縦糸と横糸で性能の違うガットを組み合わせる「ハイブリッド」も、コントロールと弾きを両立させたい技術型プレイヤーにとって魅力的な選択肢です。

粘り強いレシーブでラリーを続ける守備型プレーヤー

相手のどんな強打にも食らいつき、粘り強いレシーブでラリーを続け、相手のミスを誘う守備型のプレイヤー。このタイプのプレイヤーには、まず相手のスマッシュを楽に、そして深く返すための「反発性」が求められます。 少ない力でもクリアーが飛ぶガットは、守備から攻撃への切り替えをスムーズにしてくれます。

同時に、長時間にわたるラリーを戦い抜くためには、腕への負担を軽減する「衝撃吸収性」も重要です。 そのため、打球感が柔らかく、振動を抑えてくれるマルチフィラメント構造のガットが適しています。 YONEXの「ナノジー98」は、高い反発力とシャープな打球感を持ちつつ、衝撃吸収性にも配慮されています。 耐久性も考慮するなら、反発性と耐久性のバランスが取れた「強チタン」なども良い選択となるでしょう。

まとめ:バドミントンガットの種類を理解して最適な一本を見つけよう

この記事では、バドミントン上達を目指す方に向けて、ガットの種類とその選び方について詳しく解説してきました。

ガットは、素材、構造、太さ(ゲージ)、コーティングといった要素の組み合わせによって、その性能が大きく変わります。そして、ガットの性能は「反発性」「耐久性」「コントロール性」「打球音・打球感」「衝撃吸収性」という指標で評価されます。

  • 初心者の方は、まずシャトルを楽に飛ばせる反発性と、切れにくい耐久性を重視し、バランスの取れたモデルから始めるのがおすすめです。
  • 中級者になったら、ご自身の得意なプレーをさらに伸ばすために、プレースタイルに合わせて性能を特化させたガットを選んでみましょう。
  • 上級者は、より繊細なショットを可能にするコントロール性やフィーリングを追求し、自分だけの最適な一本を見つけることが重要です。

ラケットとの相性や、ガットを張る強さ(テンション)によっても打球感は変わるため、色々な組み合わせを試すことが上達への道です。 今回ご紹介した情報を参考に、ぜひあなたにぴったりのガットを見つけて、バドミントンのパフォーマンスをさらに向上させてください。

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