アストロクス77プロとツアーの違いを徹底解説!あなたに合う一本を見つけるための完全ガイド

ラケット選びとレビュー

バドミントンがもっと上手くなりたい、今のラケットからステップアップしたいと考えているあなたへ。ヨネックスの人気シリーズ「アストロクス77」には、「プロ」と「ツアー」という2つのモデルがあり、どちらを選べば良いか迷っていませんか?

この2本は、見た目は似ていますが、実は性能や対象とするプレイヤーが異なります。この記事では、アストロクス77プロとツアーの違いを、スペック、打球感、搭載テクノロジー、そしておすすめのプレイヤー像といった多角的な視点から、初心者の方にも分かりやすく徹底的に比較・解説していきます。あなたのプレースタイルやレベルに最適な一本を見つけ、さらなるレベルアップを目指すための参考にしてください。

 

アストロクス77プロとツアーの決定的な違い

バドミントンラケットを選ぶ際、特に同じシリーズの異なるモデルを比較検討するのは難しいものです。ヨネックスのアストロクス77シリーズにおける「プロ」と「ツアー」も、そうした悩ましい選択肢の一つでしょう。ここでは、両者の最も基本的で重要な違いを明らかにしていきます。

コンセプトとターゲット層

まず理解しておきたいのが、それぞれのラケットがどのようなプレイヤーを想定して作られているか、というコンセプトの違いです。

アストロクス77プロは、その名の通り、トッププロや全国レベルで活躍する上級者をメインターゲットに据えています。 世界で戦う選手たちの要求に応えるため、最高の素材と最新の技術が惜しみなく投入されており、非常に高い性能を誇ります。 自分のスイングでパワーを生み出し、それを精密なコントロールでシャトルに伝えたいと考える、技術レベルの高いプレイヤー向けのモデルです。

一方、アストロクス77ツアーは、中級者から上級者を目指すプレイヤーを主なターゲットとしています。 プロモデルの持つ優れたコンセプトや性能を受け継ぎつつ、より幅広い層のプレイヤーが扱いやすいように調整されているのが特徴です。 具体的には、プロモデルよりも少し扱いやすく、価格も抑えられているため、これからさらに技術を磨いていきたい中級者や、競技として本格的にバドミントンに取り組む学生などに最適な一本と言えるでしょう。

スペック(重さ・バランス・硬さ)の比較

ラケット選びの基本となるのがスペックです。ここでは、重さ(ウエイト)、バランス(重心)、シャフトの硬さ(フレックス)の3つの観点から比較してみましょう。

スペック アストロクス77プロ アストロクス77ツアー
重量 3U (平均88g), 4U (平均83g) 3U (平均88g), 4U (平均83g)
バランス ヘッドヘビー ヘッドヘビー
シャフト硬さ MEDIUM (中間) MEDIUM (中間)
推奨張力 3U: 21-29 lbs, 4U: 20-28 lbs 3U: 21-29 lbs, 4U: 20-28 lbs
素材(フレーム) 高弾性カーボン+フレックスフューズ+タングステン 高弾性カーボン+ライトフィールカーボンネオ+タングステン
素材(シャフト) 高弾性カーボン+Namd+ウルトラPEファイバー 高弾性カーボン+ナノメッシュネオ
原産国 日本 台湾
スペック表を見ると、重量やバランス、シャフトの硬さといった基本的な部分は両者で共通していることがわかります。 しかし、使用されている素材や原産国に明確な違いがあり、これが打球感や価格の差となって現れます。

価格と製造国の違い

アストロクス77プロとツアーの大きな違いの一つが、価格と製造国です。

アストロクス77プロ日本製であり、ヨネックスの最高品質基準のもとで製造されています。 最新の素材やテクノロジーがふんだんに盛り込まれているため、価格は高めに設定されています。

それに対して、アストロクス77ツアー台湾製です。 プロモデルの設計思想を受け継ぎながらも、素材や製造工程を工夫することで、より手に入れやすい価格を実現しています。 品質管理はヨネックスの基準で行われていますが、日本製にこだわるプレイヤーもいるため、この点は選択の一つのポイントになるでしょう。一般的に、ツアーの方がプロに比べて5,000円ほど安く設定されています。

打球感とフィーリングの徹底比較

スペック表の数値だけでは分からないのが、実際にシャトルを打った時の「打球感」や「フィーリング」です。ここでは、多くのプレイヤーが気になるであろう、両者の打感の違いについて深く掘り下げていきます。

シャフトの硬さとしなりがもたらす違い

アストロクス77プロとツアーは、どちらもシャフトの硬さが「MEDIUM(中間)」に設定されています。 これにより、硬すぎず柔らかすぎない、バランスの取れたしなりが特徴です。しかし、使用されている素材の違いから、その「しなりの質」に差が生まれます。

アストロクス77プロのシャフトには、強靭なしなりと急激な復元力を生み出すカーボン素材「Namd™」や、粘り強さを発揮する「ウルトラPEファイバー」が採用されています。 これにより、スイングスピードが速くなくてもシャフトがしっかりとしなり、その復元力でシャトルを力強く弾き出すことができます。特に、スマッシュを打つ際には、一度シャトルをグッと掴んでから、爆発的に射出するような感覚が得られます。

一方、アストロクス77ツアーのシャフトには「ナノメッシュネオ」という素材が使われています。 これもシャフトのしなりを大きくし、パワーを生み出すための素材ですが、プロに搭載されているNamd™ほどの急激な復元力はありません。 その分、クセが少なく、より多くのプレイヤーにとってタイミングが取りやすいマイルドなしなりを感じられます。プロに比べて、やや素直な打球感と言えるでしょう。

フレーム素材と設計が打球感に与える影響

フレーム部分の素材や設計も、打球感を左右する重要な要素です。

アストロクス77プロのフレームのジョイント部分には、衝撃吸収材を加えた新樹脂「Flex Fuse(フレックスフューズ)」が採用されています。 これが、球持ちの良さとマイルドな打球感を生み出す重要な役割を担っています。 インパクトの衝撃を適度にいなしつつ、シャトルがガットに接触している時間を長く感じさせてくれるため、繊細なコントロールショットも打ちやすくなっています。

アストロクス77ツアーは、プロと同等のコンセプトで設計されていますが、フレームに使用されている素材が異なります。 「ライトフィールカーボンネオ」などが使われており、プロモデルのマイルドな打球感を再現しつつ、コストパフォーマンスを高めています。 実際に打ち比べてみると、プロの方がよりクリアで質の高い打球感、ツアーは少しだけ大味な印象を受けるかもしれませんが、それでも十分に高い性能を持っています。

球持ちの良さと弾きのバランス

ラケットの性能を語る上でよく使われる「球持ち」と「弾き」。この2つの要素のバランスが、ラケットの性格を決めると言っても過言ではありません。

球持ちが良い:シャトルがガットに乗っている時間が長く感じられ、コントロールしやすい。
弾きが良い:シャトルがガットに当たった瞬間に、素早く飛んでいく感覚。レシーブやドライブなど、速い展開に対応しやすい。

アストロクス77プロは、この「球持ち」と「弾き」のバランスが非常に高いレベルで両立されているのが最大の特徴です。 Flex Fuseによるマイルドな打感と球持ちの良さがありながら、Namd™搭載シャフトの急激なしなり戻りによって、鋭い弾きも実現しています。 これにより、緩急をつけた攻撃や、繊細なネット前から強烈なスマッシュまで、多彩なショットを高い次元で操ることが可能です。

アストロクス77ツアーも、このバランスを意識して設計されています。 プロほどの先鋭的な素材は使われていませんが、コンセプトを共有しているため、球持ちと弾きのバランスが良いオールラウンドな性能を持っています。 プロに比べると、やや球持ちの感覚が強く感じられるかもしれません。そのため、自分でしっかりシャトルを捉えて運びたい、コントロールを重視したいプレイヤーには、むしろツアーの方がしっくりくる可能性もあります。

搭載テクノロジーの違いと共通点

ヨネックスのラケットには、プレーヤーのパフォーマンスを最大限に引き出すための様々な独自テクノロジーが搭載されています。アストロクス77プロとツアーにも、共通の技術と、それぞれに特化した技術が採用されています。

共通の「ローテーショナルジェネレーターシステム」

アストロクスシリーズの最大の特徴とも言えるのが、「ローテーショナルジェネレーターシステム」です。 これは、ラケットの重量配分を最適化する技術で、フレームトップ、ジョイント部分、グリップエンドの3点に重さを配分することで、スムーズなラケットワークを可能にしています。

通常、ヘッドヘビーのラケットはスマッシュの威力は出やすいものの、振り抜きが重く感じられ、次のショットへの準備が遅れがちです。しかし、このシステムにより、ラケットを振り抜いた後のフォロースルーがスムーズになり、素早く次の構えに移ることができます。 これが「連続スマッシュで高い決定力を実現する」と言われる所以です。この革新的な技術は、プロとツアーの両モデルに共通して搭載されています。

プロにのみ搭載された先進素材

アストロクス77プロが「プロ」たる所以は、やはり採用されている素材にあります。ツアーにはない、プロだけの特別な素材が、その高い性能を支えています。

  • Namd™(エヌアムド): シャフト部分に使用されている新次元のカーボン素材です。 速いスイングでは硬く、遅いスイングでは柔らかくなるという特性を持ち、インパクトにかけて強靭なしなりと急激な復元力を生み出します。 これにより、シャトルに爆発的なエネルギーを伝えることが可能です。
  • Flex Fuse(フレックスフューズ): ジョイント部分に採用された、衝撃吸収材を含む新樹脂です。 これが衝撃を吸収し、柔らかくマイルドな打球感を実現します。
  • ウルトラPEファイバー: シャフト内部に使用されており、高い振動吸収性と粘り強さを発揮します。 これにより、上級者が求めるしっかりとした打ち応えと、しなやかなフィーリングを両立しています。

これらの素材が組み合わさることで、アストロクス77プロ独自の「球持ちが良く、かつ鋭く弾く」という絶妙な打球感が生まれるのです。

細部にわたる設計思想の違い

ラケットの性能は、目に見えるテクノロジーだけで決まるわけではありません。細かな設計思想の違いも、最終的なパフォーマンスに大きく影響します。

アストロクス77プロは、トップ選手の多様な要求に応えるため、非常に緻密な設計がなされています。例えば、シャフトの露出を長くしたり、剣先キャップ(グリップとシャフトをつなぐ部分)に「E.B.CAP PLUS」を採用したりすることで、シャフトのしなりを最大化し、ショットの威力を高めています。

一方、アストロクス77ツアーは、プロの性能をより多くの人が体感できるように、という思想のもと設計されています。 そのため、ピーキー(性能が特定の状況で突出していること)な部分をなくし、どのようなレベルのプレイヤーでもある程度の性能を引き出しやすい、扱いやすさを重視した設計になっています。これは、製造コストを抑えるという側面もありますが、結果として中級者にとっては非常に頼りになる相棒となり得るでしょう。

どんなプレースタイルの人におすすめ?

ここまで様々な違いを見てきましたが、最終的に気になるのは「自分にはどちらが合っているのか?」という点でしょう。ここでは、それぞれのラケットがどのようなプレースタイルの人にマッチするのかを具体的に解説します。

アストロクス77プロが合う人

アストロクス77プロは、以下のようなプレイヤーにおすすめです。

  • 競技志向の強い中級者から上級者: 大会で勝ち進むことを目標に、日々練習に励んでいる方に最適です。ラケットの性能を最大限に引き出す技術があれば、強力な武器となるでしょう。
  • 攻撃とコントロールを高いレベルで両立したいプレイヤー: スマッシュでガンガン攻めるだけでなく、ヘアピンやロブ、カットなどを織り交ぜてラリーを組み立てたい方にぴったりです。 球持ちの良さが、繊細なショットの精度を高めてくれます。
  • シングルスもダブルスもこなすオールラウンダー: アストロクス77プロは、シングルスで求められるパワーとコントロール、ダブルスで求められる操作性を兼ね備えています。 どちらの種目でも高いパフォーマンスを発揮したい欲張りなあなたにおすすめです。
  • 最高の打球感を求めるプレイヤー: 最新の素材が生み出す、マイルドでありながら弾きの良い独特の打球感は、一度使うと病みつきになるかもしれません。道具にこだわりを持ち、最高のフィーリングを追求したい方には、この上ない選択肢です。

アストロクス77ツアーが合う人

アストロクス77ツアーは、こんなプレイヤーにぴったりの一本です。

  • 初級者からステップアップしたい中級者: 「初心者向けのラケットでは物足りなくなってきた」「もっと攻撃的なプレーがしたい」と考えている方に最適です。 無理なくヘッドヘビーの攻撃的なラケットに移行できます。
  • コストパフォーマンスを重視するプレイヤー: プロモデルに迫る性能を持ちながら、価格は抑えられています。 質の高いラケットを、なるべく手頃な価格で手に入れたい学生さんや、複数本ラケットを揃えたい方には非常に魅力的です。
  • 連続攻撃でラリーの主導権を握りたいプレイヤー: アストロクスシリーズ共通の「ローテーショナルジェネレーターシステム」により、連続スマッシュが打ちやすいのが特徴です。 パワーに自信がなくても、連打で相手を崩していくスタイルを目指す方におすすめです。
  • プロモデルでは少しハードすぎると感じる方: 「プロモデルに興味はあるけど、自分に使いこなせるか不安…」と感じる方は、まずツアーから試してみるのが良いでしょう。プロよりもマイルドな使い心地で、アストロクスシリーズの良さを体感できます。

自分のレベルに合った選び方のポイント

最終的にどちらを選ぶか決める際には、以下のポイントを参考に、自分の現状と照らし合わせてみてください。

1. 自分のスイングスピードを考える
自分のスイングスピードに自信があり、ラケットをしっかり振り切れるのであれば、プロの性能を十分に引き出せるでしょう。一方、まだフォームが固まっていない、力に自信がないという場合は、ツアーの方がラケットの補助を受けやすく、楽にシャトルを飛ばせる可能性があります。

2. 予算を決める
ラケット本体の価格差はもちろん、ガットを張る費用なども考慮して予算を決めましょう。ツアーであれば、プロ1本分の予算で、ガットやグリップテープなども含めて一式揃えられるかもしれません。

3. 試打をしてみる
もし可能であれば、スポーツ用品店などで試打をさせてもらうのが最も確実な方法です。スペックやレビューだけでは分からない、自分との相性を実際に体感することができます。

まとめ:アストロクス77プロとツアー、あなたに最適な一本は?

この記事では、ヨネックスの人気バドミントンラケット「アストロクス77プロ」と「アストロクス77ツアー」の違いについて、様々な角度から詳しく解説してきました。

両者の最大の違いは、ターゲットとするプレイヤーレベルと、それに伴う使用素材、そして価格にあります。

  • アストロクス77プロ: 最新技術と最高級の素材(Namd™、Flex Fuseなど)を搭載した日本製のハイエンドモデル。自らの技術でラケットのポテンシャルを最大限に引き出したい上級者・競技者向け。価格は高いが、それに見合う最高のパフォーマンスと打球感を提供してくれます。
  • アストロクス77ツアー: プロモデルの設計思想を受け継ぎつつ、扱いやすさとコストパフォーマンスを高めた台湾製のモデル。 これからさらに上を目指す中級者や、質の高いラケットを手頃な価格で手に入れたいプレイヤーに最適です。

どちらのラケットも、連続攻撃を可能にする「ローテーショナルジェネレーターシステム」を搭載した優れたラケットであることに間違いはありません。 最終的には、ご自身のレベル、プレースタイル、そして予算を総合的に考慮して、最適なパートナーを選ぶことが上達への近道となります。この記事が、あなたのラケット選びの一助となれば幸いです。

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