バドミントンプロのガット徹底解説!トップ選手の使用モデルと選び方の極意

シューズ・シャトル・用具

バドミントンの試合を観戦していて、「プロ選手のような鋭いスマッシュを打ちたい」「あんなに正確にシャトルをコントロールできたら楽しいだろうな」と憧れたことはありませんか?

ラケット選びにはこだわるけれど、意外と見落とされがちなのが「ガット(ストリング)」の存在です。実は、プロ選手のあの凄まじいプレーを支えているのは、ラケットそのもの以上に、緻密に選ばれたガットとそのセッティングにあると言っても過言ではありません。

「プロはどんなガットを使っているの?」「テンションはどれくらい強く張っているの?」そんな疑問を持つあなたのために、この記事ではバドミントンのプロ選手が愛用するガット事情を徹底的に調査しました。世界トップランカーたちの使用モデルから、彼らがガットに求める性能、そして私たちアマチュアプレーヤーが参考にすべき選び方のポイントまで、やさしく詳しく解説します。

  1. バドミントンのプロ選手がガットに求める「究極の性能」とは?
    1. 勝敗を分けるのは「一瞬の球離れ」と「精密なコントロール」
    2. 耐久性は度外視?毎試合張り替えるプロの常識
    3. 気温や湿度でテンションを変える繊細な調整術
    4. 太さ(ゲージ)へのこだわりが生む打球感の違い
  2. 世界のトップランカーが愛用する最強ガットランキング
    1. 【シェア率No.1】ハードヒッターの代名詞「BG80」の魅力
    2. 【技巧派の傑作】桃田選手も愛用したハイブリッド「エアロバイト」
    3. 【高音と弾き】日本で絶大な人気を誇る「BG66アルティマックス」
    4. 【新時代のスタンダード】耐久性と反発を両立した「エクスボルト」シリーズ
    5. ハードヒットを支える派生モデル「BG80パワー」や「ナノジー95」
  3. 30ポンド超えは当たり前!?プロの「テンション」の真実
    1. 一般プレーヤーとは次元が違う?30ポンド超えの世界
    2. 高テンションがもたらすメリットとデメリット
    3. あえてテンションを落とす選手の狙いとは
    4. アマチュアが安易に高テンションを真似してはいけない理由
  4. プレースタイル別に見るプロのガット選択
    1. 強力なスマッシュを武器にするハードヒッター向け
    2. 緻密なラリーで相手を崩すコントロールプレーヤー向け
    3. スピード重視のダブルスプレーヤーのこだわり
  5. プロのこだわりから学ぶ!自分に合ったガットの選び方
    1. 自分のスイングスピードとガットの相性を知る
    2. ガットの太さ(ゲージ)が打球感に与える影響
    3. 季節やコンディションに合わせて調整する重要性
    4. ガットの張り替え頻度とパフォーマンス維持の関係
  6. まとめ

バドミントンのプロ選手がガットに求める「究極の性能」とは?

プロのバドミントン選手にとって、ラケットのガットは自分の指先の感覚をシャトルに伝えるための「神経」のような存在です。彼らがガットを選ぶとき、私たち一般プレーヤーとは少し違った視点で性能を追求しています。

ここでは、プロ選手がどのような基準でガットを選び、どのような性能を最優先しているのか、その裏側にある事情を深掘りしていきましょう。

勝敗を分けるのは「一瞬の球離れ」と「精密なコントロール」

プロの試合は、時速400キロを超えるスマッシュが飛び交う、世界最速のラケットスポーツです。そんな極限のスピード勝負の中で、選手たちが最も重視するのは「シャトルがガットに当たってから離れるまでの反応速度」、つまり「球離れ」の良さです。

球離れが良いと、相手の速いショットに対しても遅れることなく弾き返すことができ、鋭いドライブやカウンターショットが可能になります。特にダブルスの前衛や、テンポの速いラリーを好む選手にとって、この反応の良さは生命線となります。

一方で、シングルスの選手やテクニシャンと呼ばれる選手たちは、「球持ち」と呼ばれる感覚を大切にします。シャトルが一瞬ガットに吸い付くような感覚があることで、ネット前のヘアピンや相手の意表を突くフェイント、コートの四隅を狙う正確なコントロールが可能になるからです。プロ選手は、自分のプレースタイルが「弾き重視」なのか「コントロール重視」なのかによって、明確にガットを使い分けています。

耐久性は度外視?毎試合張り替えるプロの常識

私たちアマチュアプレーヤーがガットを選ぶ際、「どれくらい長持ちするか」「切れにくさはどうか」という耐久性は非常に重要なポイントです。ガット張り替えの費用も手間も馬鹿になりませんから、当然の悩みです。

しかし、プロ選手の世界では「耐久性」はほとんど考慮されません。彼らにとってガットは、最高のパフォーマンスを発揮するための消耗品であり、常に新品の最高の状態でプレーすることが求められるからです。

多くのプロ選手は、試合ごとに、あるいは数ゲームごとにラケットを変え、常に張りたてのガットを使用します。重要な大会では、専属のストリンガー(ガットを張る職人)が帯同し、試合当日の朝や試合の合間に次々と張り替えを行います。そのため、「切れにくいガット」である必要はなく、「切れる寸前であっても最高の球が出るガット」が選ばれるのです。

気温や湿度でテンションを変える繊細な調整術

バドミントンのシャトルは、天然の羽(水鳥の羽)で作られているため、気温や湿度、標高によって飛び方が大きく変化します。寒い会場ではシャトルが飛びにくくなり、暑い地域や高地では飛びすぎる傾向があります。

プロ選手はこの環境の変化に合わせて、ガットの「テンション(張りの強さ)」を0.5ポンド単位で調整します。例えば、シャトルが飛びすぎる会場では、テンションを高くして飛びを抑え、コントロールを安定させます。逆に、シャトルが重く感じる会場では、テンションを少し落として反発力を借り、楽に飛ばせるように調整するのです。

このように、プロ選手は単にお気に入りのガットを使っているだけでなく、その日の環境に合わせて最適なセッティングを導き出しています。これは、自分の感覚と道具の特性を完全に理解しているからこそできる、プロならではの職人芸と言えるでしょう。

太さ(ゲージ)へのこだわりが生む打球感の違い

ガットの太さ(ゲージ)も、プロ選手がこだわる重要な要素の一つです。一般的に、バドミントンのガットは0.61mmから0.70mm程度の太さがありますが、わずか0.01mmの違いが打球感を大きく変えます。

細いガット(0.61mm〜0.65mm)は反発力が高く、打球音も金属音のように高くなるため、スマッシュの爽快感を求める選手や、少ない力で飛ばしたい選手に好まれます。しかし、細い分だけ切れやすく、耐久性は低くなります。

太いガット(0.68mm〜0.70mm)は耐久性が高く、しっかりとした打ちごたえがあります。シャトルを「潰して打つ」ような重い感覚を好むハードヒッターや、ガットが切れるトラブルを極力避けたい練習量の多い選手に選ばれる傾向があります。プロ選手はこの太さの違いを熟知し、自分の求める打球感に完全にマッチする太さを選定しています。

世界のトップランカーが愛用する最強ガットランキング

では、具体的に世界のトップ選手たちはどのようなガットを使用しているのでしょうか?

バドミントン界ではヨネックス(YONEX)のガットが圧倒的なシェアを誇っていますが、その中でも特にプロ使用率の高いモデルをピックアップしてご紹介します。それぞれのガットの特徴を知ることで、自分のプレースタイルに合った一本が見つかるかもしれません。

【シェア率No.1】ハードヒッターの代名詞「BG80」の魅力

世界中の男子シングルス、男子ダブルスのトップ選手から絶大な支持を集めているのが、ヨネックスの「BG80」です。発売から長年経過しているロングセラー商品ですが、その人気は衰えることを知りません。

主な使用選手(過去含む):

・ビクター・アクセルセン選手(デンマーク)

・ケビン・S・スカムルヨ選手(インドネシア)

・イ・ヨンデ選手(韓国)

BG80の最大の特徴は、ガット表面のザラザラとした質感と、硬めの打球感です。この「ベクトラン」という素材がシャトルをしっかりと噛み、強烈なスマッシュを打った時に「ズドン」という重い衝撃とともに鋭く弾き出します。

金属音のような高い音ではなく、バシッという乾いた音が特徴で、打った感触が手にダイレクトに伝わります。自分からガンガン攻めていくハードヒッターにとって、これほど信頼できる相棒はいないでしょう。

【技巧派の傑作】桃田選手も愛用したハイブリッド「エアロバイト」

近年のバドミントン界でトレンドとなっているのが、縦糸と横糸で異なるガットを組み合わせる「ハイブリッドガット」です。その火付け役となったのがヨネックスの「エアロバイト(AEROBITE)」シリーズです。

主な使用選手(過去含む):

・桃田賢斗選手(日本)

・渡辺勇大選手(日本)※エアロバイトブーストなど

・アン・セヨン選手(韓国)

縦糸には太めで摩擦力の強いガット、横糸には極細のガットを使用することで、鋭い回転(スピン)と高い反発力を両立させています。特にネット前でのヘアピンショットにおいて、シャトルに強烈なスピンをかけやすく、相手が触れないようなショットを生み出します。

コントロール重視の選手や、相手を崩してチャンスを作りたいテクニカルなプレーヤーに非常に人気があります。

【高音と弾き】日本で絶大な人気を誇る「BG66アルティマックス」

日本国内のアマチュアプレーヤーからプロ選手まで、最も広く使われていると言っても過言ではないのが「BG66アルティマックス(BG66 ULTIMAX)」です。

主な使用選手(過去含む):

・リー・チョンウェイ選手(マレーシア)

・タウフィック・ヒダヤット選手(インドネシア)

・日本の多くのトップ選手や学生プレーヤー

このガットの特徴は何と言っても「金属音のような高い打球音」と「圧倒的な弾きの良さ」です。0.65mmという細めのゲージから放たれるショットは初速が速く、クリアーやレシーブも楽に飛ばすことができます。

「カンッ!」という気持ちの良い音が鳴るため、打っていて非常に爽快感があります。パワーに自信がない選手でもシャトルを飛ばしやすいため、女性プレーヤーやジュニア選手にもプロ同様におすすめできる万能ガットです。

【新時代のスタンダード】耐久性と反発を両立した「エクスボルト」シリーズ

近年、ヨネックスが新たに展開しているのが「エクスボルト(EXBOLT)」シリーズです。これまでの常識であった「細いガット=切れやすい」という課題を克服するために開発されました。

主な使用選手:

・松山奈未選手(日本)

・志田千陽選手(日本)

・その他、多くの若手選手が移行中

「フォージドファイバー」という非常に強度の高い素材を使用しており、細いゲージでありながら高い耐久性を実現しています。「エクスボルト63」は超高音と反発、「エクスボルト65」は球持ちとコントロールのバランスが良いモデルです。

プロ選手の間でも、従来のBG66アルティマックスなどから、より耐久性と反発のバランスが良いエクスボルトシリーズへ移行する選手が増えてきています。新しい時代のスタンダードになりつつあるガットです。

ハードヒットを支える派生モデル「BG80パワー」や「ナノジー95」

ランキング上位のガット以外にも、特定のニーズに応える名作ガットが存在します。例えば「BG80パワー」は、BG80の打ちごたえを維持しつつ、よりスマッシュの威力を高めるために設計されており、パワー自慢の選手に愛されています。

また、「ナノジー95」は、カーボンナノチューブを複合したコーティングにより、圧倒的な耐久性と反発力を兼ね備えています。少し打球感はマイルドになりますが、ガットが切れるのを防ぎたい練習量の多いプロ選手や、学生の部活動などで長く愛用されているモデルです。

プロ選手の中には、廃盤になってしまった過去のモデルを特別に供給してもらって使い続ける選手もいるほど、ガットへのこだわりは千差万別です。

30ポンド超えは当たり前!?プロの「テンション」の真実

プロの使用ガットと同じくらい気になるのが、「テンション(ポンド数)」ではないでしょうか。よく「プロは30ポンド以上で張っている」という話を耳にしますが、それは本当なのでしょうか?

ここでは、一般プレーヤーとは別次元にあるプロのテンション事情と、そのメリット・デメリットについて解説します。

一般プレーヤーとは次元が違う?30ポンド超えの世界

結論から言うと、現在のトッププロの多くは、男子で30〜34ポンド、女子でも26〜30ポンドという非常に高いテンションでガットを張っています。一般的なスポーツショップで推奨される適正テンションが20〜24ポンド程度であることを考えると、これは異常とも言える硬さです。

30ポンドを超えたガットは、指で押してもほとんど沈まず、まるで木の板のようです。この硬さのラケットでシャトルを打つには、強靭なリスト(手首)の強さと、正確にラケットの真ん中(スイートスポット)で捉える技術が必要不可欠です。

メモ:
昔のラケットは耐久性が低く、これほどの高テンションには耐えられませんでしたが、近年のラケット製造技術の進化により、30ポンド以上の高テンションにも耐えられるフレームが増えたことも、プロのハイテンション化を後押ししています。

高テンションがもたらすメリットとデメリット

なぜプロはそこまで硬く張るのでしょうか。最大のメリットは、「球離れの速さ」と「コントロールの正確性」です。

トランポリンを想像してみてください。柔らかいトランポリンは深く沈み込んでから高く跳ねますが、硬い床でボールをつくと、沈み込まずに一瞬で跳ね返ります。高テンションのガットは後者に近く、シャトルが当たった瞬間に弾き返されるため、スイングスピードが速いプロ選手にとっては、より速いスマッシュやドライブを打つことが可能になります。

また、面がたわまない分、ラケットの角度がそのままシャトルの角度になるため、針の穴を通すような精密なコントロールが可能になります。

一方でデメリットも強烈です。最大のデメリットは「スイートスポットが極端に狭くなる」ことです。芯を外すと全く飛ばず、手に嫌な振動が伝わります。さらに、シャトルを飛ばすための「たわみ」を利用できないため、全てを自分の筋力で飛ばさなければならず、体への負担が非常に大きくなります。

あえてテンションを落とす選手の狙いとは

全てのプロ選手が30ポンド以上の超高テンションで張っているわけではありません。中には、男子選手でも26〜28ポンド程度に抑えている選手もいます。

これは、「球持ち」を良くしてコントロール性を高めたい、あるいは連戦による疲労を考慮して、少し楽にシャトルを飛ばしたいという狙いがあります。また、ディフェンス主体の選手は、相手のスマッシュをリターンする際に、ガットの反発力を利用するためにあえてテンションを落とすこともあります。

「テンションが高い=上手い」というわけではなく、自分のプレースタイルとフィジカルに合った適正値を見つけることが、プロにとっても最重要事項なのです。

アマチュアが安易に高テンションを真似してはいけない理由

「プロと同じガットを、プロと同じテンションで張れば、自分もあんなスマッシュが打てるはず!」と考えるのは非常に危険です。

プロのようなスイングスピードと筋力がない一般プレーヤーが30ポンドなどで張ってしまうと、シャトルが全く飛ばず、無理に飛ばそうとしてフォームを崩してしまいます。それだけでなく、硬い打球時の衝撃が全て肘や肩に伝わり、テニス肘(バドミントン肘)などの怪我を引き起こす原因になります。

アドバイス:

一般の男性プレーヤーなら20〜24ポンド、女性なら18〜22ポンド程度から始めるのが安全で、最もラケットの性能を引き出せるゾーンです。

高テンションは「諸刃の剣」です。憧れだけで真似をするのではなく、自分の体と相談しながら、徐々に自分に合ったテンションを探していくことが上達への近道です。

プレースタイル別に見るプロのガット選択

プロ選手は自分の得意なプレーを最大限に活かすためにガットを選んでいます。ここでは、プレースタイル別にどのようなガットやセッティングが適しているのかを見ていきましょう。

強力なスマッシュを武器にするハードヒッター向け

後衛からジャンピングスマッシュを叩き込み、エースを狙うハードヒッタータイプの選手は、「打ちごたえ」と「反発力」を重視します。

おすすめなのは、硬めの打球感が特徴の「BG80」「BG80パワー」です。これらのガットは、シャトルを潰して打つ感覚が得られ、パワーがそのままシャトルに伝わりやすいため、重くて速いスマッシュを打つのに適しています。

テンションはやや高めに設定し、相手にレシーブの隙を与えない球離れの良さを追求するのが一般的です。もしパワーに自信があるなら、太めのゲージ(0.68mm以上)を選ぶことで、フルスイングしても切れにくい安心感を得ることができます。

緻密なラリーで相手を崩すコントロールプレーヤー向け

正確なクリアーやドロップ、ヘアピンを駆使して相手を前後左右に揺さぶるコントロールプレーヤーには、「球持ち」と「食いつき」が良いガットが適しています。

筆頭候補はやはり「エアロバイト」シリーズです。縦横のガットの摩擦で生まれるスピン性能は、ネット前の攻防で圧倒的な優位性をもたらします。また、「BG66アルティマックス」もコントロール性が高く、繊細なタッチを出しやすいため人気があります。

テンションは高すぎず、適度なホールド感を感じられる設定にすることで、シャトルを運ぶような感覚でコントロールできるようになります。

スピード重視のダブルスプレーヤーのこだわり

ダブルス、特に前衛での素早いラケットワークやドライブ合戦を制したいプレーヤーには、「高反発」と「弾き」に特化したガットがおすすめです。

「エクスボルト63」「BG66アルティマックス」のような細ゲージのガットは、軽いインパクトでも鋭く弾いてくれるため、コンパクトなスイングで速い球を打ち返すことができます。一瞬の遅れが失点につながるダブルスでは、この「オートマチックな弾き」が大きな武器になります。

また、打球音が高いことも重要です。良い音が鳴ることでリズムが生まれ、ペアとの連携も良くなるという心理的な効果も無視できません。

プロのこだわりから学ぶ!自分に合ったガットの選び方

ここまでプロ選手の使用ガットやこだわりを見てきましたが、実際に私たちが自分に合ったガットを選ぶにはどうすれば良いのでしょうか。プロの視点を取り入れつつ、アマチュアが実践すべき選び方のステップをご紹介します。

自分のスイングスピードとガットの相性を知る

まず一番大切なのは、自分の「スイングスピード」を客観的に把握することです。

プロのような速いスイングスピードがあるなら、硬いガットや高テンションでも性能を引き出せますが、スイングがまだ遅い場合や筋力が十分でない場合は、「柔らかいガット」や「細いガット」を選ぶのが正解です。

柔らかいガットや低めのテンションは、トランポリン効果でシャトルを遠くへ飛ばすのを助けてくれます。「楽にクリアーが奥まで飛ぶ」という感覚が得られるセッティングこそが、今のあなたにとっての「ベストなガット」なのです。

ガットの太さ(ゲージ)が打球感に与える影響

ガット選びに迷ったら、まずは「太さ」に注目してみましょう。

  • 0.65mm以下(細め): カンッという高い音でよく弾く。力がない人やスピード重視の人向け。ただし切れやすい。
  • 0.68mm以上(太め): ズドンという低い音でしっかりした打ちごたえ。パワーがある人や耐久性重視の人向け。

プロ選手でも、パワー系の選手があえて細いガットを使ってスピードを補ったり、逆にテクニック系の選手が太めのガットを使ってコントロールを安定させたりすることもあります。まずは標準的な0.65mm〜0.66mmあたり(BG66アルティマックスなど)を使ってみて、そこから「もっと弾きが欲しいなら細く」「もっと耐久性が欲しいなら太く」と調整していくのがおすすめです。

季節やコンディションに合わせて調整する重要性

プロ選手のように毎試合張り替えることは難しくても、「季節」に合わせてテンションを変えることは私たちにも真似できるテクニックです。

夏場:気温が高くシャトルが飛びやすいため、普段より1〜2ポンド高く張って飛びを抑える。
冬場:気温が低くシャトルが飛ばないため、普段より1〜2ポンド低く張って飛びを良くする。

これだけで、季節による調子の波を小さくし、一年中安定したプレーができるようになります。「最近クリアーが飛ばないな」と思ったら、自分の実力のせいにする前に、季節とテンションの関係を疑ってみてください。

ガットの張り替え頻度とパフォーマンス維持の関係

最後に、「張り替えのタイミング」についてです。プロは切れる前に張り替えますが、アマチュアはついつい「切れるまで使う」となりがちです。

しかし、ガットは張った瞬間から少しずつ伸びていき、反発力や弾力性が失われていきます。3ヶ月も張りっぱなしのガットは、いわば「伸び切ったゴム」のような状態で、本来の性能を発揮できません。これでは、どんなに良いラケットやガットを使っていても意味がありません。

理想は1ヶ月〜2ヶ月に1回、あるいは「音が鈍くなったな」「弾かなくなったな」と感じたら、切れていなくても張り替えることをおすすめします。常にフレッシュなガットでプレーすることは、上達への近道であり、怪我の予防にもつながります。

まとめ

今回は、バドミントンのプロ選手が使用するガットの秘密と、そこから学ぶ選び方の極意について解説してきました。

記事のポイントを振り返ってみましょう。

  • プロ選手は耐久性よりも「球離れ」と「コントロール」を最優先している。
  • 人気ガットは「BG80(パワー)」「エアロバイト(コントロール)」「BG66アルティマックス(弾き)」の3強に、新星「エクスボルト」が加わる構図。
  • プロのテンションは30ポンド超えも珍しくないが、アマチュアが真似をすると怪我のリスクがある。
  • 自分のスイングスピードに合った太さとテンションを見つけることが、最強の武器を手に入れる第一歩。
  • 季節ごとにテンションを調整するプロの知恵は、私たちもすぐに取り入れられる。

プロ選手と同じ道具を使うことは、モチベーションを高める素晴らしいきっかけになります。しかし、そのままの設定を真似するのではなく、「なぜそのガットを選んでいるのか」という理由を知り、自分のレベルに合わせてアレンジすることが大切です。

ぜひこの記事を参考に、あなたにとっての「運命の一本」を見つけて、バドミントンライフをより充実させてくださいね!

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