バドミントン レット(やり直し)になるケースを解説!正しいルールで公平なプレーを

バドミントン レット(やり直し)になるケースを解説!正しいルールで公平なプレーを
バドミントン レット(やり直し)になるケースを解説!正しいルールで公平なプレーを
ルールと初心者向け情報

バドミントンの試合や練習をしていると、ラリーが中断されて「やり直し」になる場面に遭遇することがあります。この審判のコールを「レット」と呼びますが、初心者の方にとっては、どのような状況でレットになるのか判断が難しいことも多いでしょう。なぜ今のは点数が入らなかったのか、どのような時にプレーを止めていいのかを知ることは、上達への第一歩でもあります。

レットは、競技の公平性を保ち、選手が安全にプレーを続けるために設けられた大切なルールです。予期せぬトラブルや、どちらの得点とも決められない不測の事態が起きたときに宣告されます。この記事では、バドミントン レット(やり直し)になるケースを具体例とともに詳しく、そしてやさしく解説していきます。ルールを正しく理解して、より楽しくバドミントンをプレーしましょう。

バドミントンでレット(やり直し)になるケースの基本知識

バドミントンの試合において「レット(Let)」とは、簡単に言えば「そのラリーを無効にして、もう一度最初からやり直す」という宣言です。通常、バドミントンはどちらかがミスをするか、シャトルがコート内に落ちることで点数が動きますが、レットが宣告されるとその間のプレーは一切カウントされません。

「レット」の言葉の意味と基本的な考え方

レットという言葉は、英語の「Let」に由来しており、「そのままにしておく」「許す」といったニュアンスから転じて、テニスやバドミントンなどのネット型球技において「やり直し」を意味する用語として定着しました。バドミントンにおけるレットの最大の目的は、競技の「公平性」と「安全」を守ることにあります。

例えば、プレーヤーの実力とは無関係な外的要因でラリーが妨げられた場合、そのままどちらかの失点にしてしまうのは不公平です。そのため、ルールによって救済措置としてレットが設けられています。審判がいる試合では主審がコールしますが、審判がいないセルフジャッジの試合では、選手同士が状況を確認し合ってレットを適用することになります。

レットが適用されるのは、基本的には「どちらの選手にも非がない場合」や「どちらも同時にルール違反をした場合」など、勝敗をつけるのが不適切なタイミングです。この基本的な考え方を押さえておくと、個別のケースを理解しやすくなります。

レットが宣告された後のスコアとサーブ権の扱い

レットが宣告されると、そのラリーで行われたすべてのプレーは無効になります。つまり、スコア(得点)は一切加算されません。審判は現在のスコアを再度読み上げ、直前にサービスを打った人が、再び同じサービスコートからサーブを打ち直すことになります。

もしラリーが長く続き、激しい打ち合いの末にレットになったとしても、残念ながらそれまでの努力は一度リセットされてしまいます。しかし、これは相手にとっても同じ条件です。気持ちを素早く切り替えて、次のラリーに集中し直す精神力もバドミントンでは重要です。

なお、ダブルスの場合でもルールは同じです。直前にサービスを打っていた人が、同じ位置からサービスを行います。レシーブ側の立ち位置も、レットが発生する直前の状態に戻ります。このように、レットは「時間を少しだけ巻き戻してやり直す」というイメージで捉えると分かりやすいでしょう。

プレーヤーが自ら中断を申し入れられるタイミング

公式な試合では主審がレットの判断を下しますが、プレーヤー自身が危険を感じたり、重大な妨害があったりした場合には、自ら手を挙げてプレーを中断し、レットを求めることができます。ただし、何でもかんでもやり直しにできるわけではありません。

例えば、ラリー中に隣のコートからシャトルが飛び込んできて、それを踏んで怪我をする恐れがある場合や、明らかに視界を遮られた場合などは中断の正当な理由になります。逆に、自分がシャトルを見失ったからといって勝手に止めることはできません。正当な理由なくプレーを止めた場合は、自分の失点(フォルト)になってしまう可能性があります。

セルフジャッジの練習試合などでは、お互いに「今の状況は危なかったね」と声を掛け合い、合意の上でレットにすることが一般的です。相手へのリスペクトを持ちつつ、安全を最優先に考える姿勢が、バドミントンのマナーとして非常に大切にされています。

レットの基本ルールまとめ

1. スコアは変動せず、直前のサーバーからやり直す。

2. 公平性と安全性を確保するための救済措置である。

3. 外部からの妨害や、判断不可能な事態に適用される。

サービスとレシーブの場面で起こるレット

バドミントンのラリーはサービスから始まりますが、実はこのサービスの瞬間にレットが発生するケースが多々あります。特にお互いのタイミングが合わなかったり、ルール上の矛盾が生じたりした際に、やり直しの判定が下されることが一般的です。

レシーバーの準備が整う前にサーブが打たれたとき

サービスを打つ側(サーバー)は、相手(レシーバー)が準備できていることを確認してから打たなければなりません。もしレシーバーが構えていない、あるいはシャトルを拾おうとして下を向いているような状態でサーブを打ってしまった場合、これはレットとなります。

ここで重要なのは、レシーバー側の反応です。もし「準備ができていない」と感じたとしても、レシーバーがそのサービスを打ち返そうと動いてしまった場合は、「準備ができていた」と見なされてしまいます。準備不足を伝えたいときは、ラケットを振らずに手を挙げるなどして、プレーする意思がないことをはっきりと示す必要があります。

ただし、サーバー側がわざと遅らせたり、逆にレシーバーがいつまでも構えなかったりして不当に時間を稼ぐ行為は、別の反則(遅延行為)として警告の対象になることもあります。お互いにスポーツマンシップを持って、適切な間合いで試合を進めることが求められます。

サーバーとレシーバーが同時に反則(フォルト)をしたとき

非常に珍しいケースではありますが、サーバーとレシーバーの両方が、サービスが完了するまでの間に同時にルール違反(フォルト)をしてしまうことがあります。例えば、サーバーが足を動かしてしまった(フットフォルト)瞬間に、レシーバーもフットフォルトをしていた、といった状況です。

このように、どちらの反則を優先して取るべきか判断がつかない同時発生のケースでは、公平を期してレットとなります。どちらかに一点を与えるのではなく、一度仕切り直して正しい手順で再開させようという判断です。

実際の試合では審判が厳格にチェックしていますが、自分たちで判断するのは非常に難しい場面でもあります。もし「どちらも動いちゃったね」という空気になった場合は、レットにしてサービスからやり直すのが、最もスムーズでわだかまりの残らない対応と言えるでしょう。

サービスでネットに当たった場合の特別な判断

初心者が最も誤解しやすいのが「サービスがネットに当たったとき」のルールです。バドミントンでは、サービスがネットの縁に当たって相手のコートに入った場合(ネットイン)、基本的にはそのままプレーを続行します。これはテニスの「レット(サーブのやり直し)」とは明確に異なる点です。

しかし、ネットに当たった後に「ネットの上にシャトルが乗って止まってしまった」場合や、「ネットを越えた後に網目に引っかかってしまった」場合は、レットとしてやり直しになります。これは「シャトルがインプレー(競技中)ではなくなった」と判断されるためです。

一方で、サービスがネットに当たって自分のコート側に落ちてしまったり、相手コートのアウトエリアに落ちたりした場合は、単なるミス(フォルト)となり相手の得点になります。やり直しになるのは、あくまで「シャトルがネットに引っかかって止まった」という特殊な状況に限られることを覚えておきましょう。

サービス時のネットインは、相手コートに入ればそのまま有効です。テニスのように「ネットに当たったから即やり直し」ではないので注意しましょう。

ラリー中のアクシデントや不測の事態

サービスが無事に終わり、激しいラリーが続いている最中にも、予測できない出来事によってレットになることがあります。特に用具の破損やコート環境の変化によるものは、プレーヤーの技術ではどうにもならないため、公平な判断としてやり直しが適用されます。

シャトルがネットを越えた後に網目に引っかかった場合

ラリー中に打ったシャトルがネットに当たり、そのまま向こう側に落ちずに網目に挟まったり、引っかかったりすることがあります。この場合、その瞬間にラリーは中断され、レットとしてやり直しになります。どちらのコートに落ちるか分からない不安定な状態を解消するための措置です。

ただし、このルールには例外があります。「サービス時」にネットを越えて引っかかった場合は、サービス側のミス(フォルト)となります。レットになるのは、あくまで「サービスをレシーブした後のラリー中」に起きた場合のみです。この違いは少し複雑ですが、サービスの重要性を重んじるルール設計によるものです。

また、ネットのトップ(白い縁の部分)にシャトルが乗って静止してしまった場合もレットになります。非常に珍しい光景ですが、競技が継続できない物理的なトラブルとして扱われます。一瞬の出来事ですが、こうした細かいルールを知っておくと、迷わず次の行動に移れます。

プレー中にシャトルが壊れて羽と台座が分離したとき

バドミントンのシャトルは非常に繊細な消耗品です。強烈なスマッシュなどを打った際、稀にシャトルの台座(コルク部分)と羽が完全に分離して、バラバラになって飛んでいってしまうことがあります。このようにシャトルが破損して「一つの物体」でなくなった場合はレットになります。

羽が1、2枚折れた程度であれば、そのままラリーを続けるのが一般的です。しかし、飛行曲線が明らかに変わるほどの破損や、ましてや部品が分かれてしまった状態では、正しい競技が不可能です。どちらの選手も壊れたシャトルを正確に打つことはできないため、新しいシャトルに交換してやり直します。

このルールは、選手の「道具に対する責任」よりも「競技の成立」を優先しています。もし自分の打球でシャトルが壊れたとしても、それは不可抗力として扱われるため、失点を恐れる必要はありません。審判に壊れたことを伝え、速やかに交換しましょう。

コート内に他のコートからシャトルや人が侵入したとき

体育館などの広い会場では、複数のコートが並んで配置されています。隣のコートからシャトルが飛んできたり、勢い余った選手が自分のコートに入ってきたりすることは珍しくありません。このような外的要因によってプレーが妨げられた場合、主審はすぐに「レット」をコールします。

もし足元に他人のシャトルが落ちている状態でプレーを続けると、踏んで転倒し、足首を捻挫するなどの大きな怪我につながる危険があります。選手の安全確保はルールの最優先事項です。そのため、プレーに影響が出ると判断された瞬間に、ラリーの状況に関わらず中断されます。

このとき、自分のチャンスボールだったとしても文句は言えません。安全第一でのやり直しです。逆に、自分が隣のコートにシャトルを飛ばしてしまった場合も、そのコートの選手たちが危なくないよう「シャトル入りました!」と声をかけるのがマナーです。お互いの安全を守ることで、試合はスムーズに進行します。

隣のコートからの干渉だけでなく、天井から何かが落ちてきたり、突然の停電で暗くなったりした場合も、同様に「不測の事態」としてレットの対象となります。

審判が判定を下せない場合や外部からの干渉

バドミントンの試合では、審判も一人の人間として判定を行っています。ときにはどうしても見えない場面や、判断に迷う状況が生まれます。そのような限界を補い、公平性を担保するための最終手段としてレットが活用されることもあります。

線審と主審の意見が食い違って判断がつかないとき

公式大会では、ライン際の判定を行う「線審(ラインジャッジ)」と、試合全体をコントロールする「主審」がいます。通常は線審の判定が尊重されますが、主審が線審の判定は明らかに間違いだと確信した場合には、主審が判定を修正(オーバールール)することができます。しかし、どちらも自信を持って判定できない場合も存在します。

例えば、シャトルがラインのギリギリに落ちたものの、線審が瞬きをして見逃してしまい、かつ主審からも選手の影になって見えなかったという状況です。このような「判定材料がゼロ」の状態になったとき、どちらかの得点にするのはあまりにリスクが高いため、レットとしてやり直しを命じます。

最近ではビデオ判定(チャレンジシステム)が導入されている大会もありますが、一般的な試合では審判の判断が絶対です。審判自身が「公平なジャッジが不可能だ」と認めた場合の救済措置として、レットは非常に重要な役割を果たしています。

選手の体などで死角になりシャトルの落下が見えなかった場合

ダブルスの試合などでよくあるのが、複数の選手が重なり合ってしまい、審判からシャトルの落下点が見えなくなる「アンサイテッド(Unsighted)」という状況です。特に速いスマッシュやレシーブの際、審判の視線が選手の背中で遮られることがあります。

このような場合、線審がいればその判定に従いますが、線審も同様に見えなかったり、あるいは線審が配置されていない試合だったりすると、誰も正解を知らないことになってしまいます。このまま適当に「イン」や「アウト」を決めることは公平性に欠けるため、レットになります。

選手からすると「絶対に入っていた(出ていた)のに!」という不満が出ることもありますが、客観的な証拠がない以上、やり直しが最も中立的な解決策です。審判が見えなかったことを正直に認めるためのコールでもあるため、選手側もそれを受け入れて次のラリーへ備えるのが良いマナーとされています。

外部の音やコーチの指示がプレーを著しく妨害したと見なされたとき

バドミントンは高い集中力を必要とするスポーツです。観客席からの突然の大声、隣のコートでの異常な騒ぎ、あるいはコーチからの過剰な指示などが、選手のプレーを物理的・精神的に著しく妨害したと主審が判断した場合、レットになることがあります。

例えば、ラリー中に観客から「アウト!」という声が上がり、それを審判の声と勘違いして選手がプレーを止めてしまったようなケースです。明らかに外部の妨害によって本来のパフォーマンスが発揮できなかったり、ミスを誘発されたりしたとき、主審の裁量によってやり直しが認められます。

ただし、日常的な雑音や応援の声程度ではレットにはなりません。あくまで「プレーを継続できないほどの特殊な状況」に限定されます。また、選手自身が応援に気を取られただけでは自業自得(フォルト)となります。外的要因による「不公平」が明確である場合にのみ適用されるルールです。

ケース 判定 理由
審判が死角で見えなかった レット 客観的な判定が不可能なため
線審と主審で判断が不能 レット 公平性を担保するため
外部からの重大な妨害 レット 選手の集中が阻害されたため

初心者が高い間違いやすいレットとフォルトの違い

バドミントンのルールを覚える際、最も混同しやすいのが「レット(やり直し)」と「フォルト(反則・失点)」の区別です。何かが起きてプレーが止まったとき、それが「点数が動くもの」なのか「やり直すもの」なのかを正しく理解しておくことは、試合の進め方をスムーズにします。

自分のミスや技術不足によるトラブルは「フォルト」

よくある勘違いとして、ラケットのガット(紐)が切れてしまったり、靴が脱げてしまったりしたときに「やり直し」を求めるケースがありますが、これらは基本的にレットにはなりません。自分の道具の不備や、自分の動きの結果として起きたトラブルは、自己責任として扱われます。

例えば、ラリー中にガットが切れてシャトルが飛ばなかった場合、それは失点(フォルト)となります。また、自分の不注意で転倒してしまい、シャトルを打ち返せなかった場合も相手の得点です。レットはあくまで「外的要因」や「不可抗力」に対する救済であり、自分のミスを帳消しにするためのものではありません。

もしラリー中にガットが切れたら、そのままそのラリーを戦い抜くか、諦めて失点を受け入れるかのどちらかです。途中でプレーを放棄して「やり直し」を要求しても認められないため注意しましょう。日頃から道具のメンテナンスをしっかり行っておくことも、ルールを守ることの一部です。

相手のプレーを邪魔してしまった場合の判定

ネット際で相手のショットを打ち返そうとした際、自分のラケットがネットに触れてしまったり(タッチ・ザ・ネット)、相手のコート側にラケットが出て相手の邪魔をしたり(オブストラクション)することがあります。これらは「レット」ではなく、明確な「フォルト(反則)」です。

相手を惑わそうとして大声を出す、不自然な身振りで威嚇するといった行為も同様です。これらはプレーの妨害にあたりますが、自分が引き起こしたルール違反であるため、相手に1点が入ることになります。自分が原因でプレーが止まった場合は、やり直しになることはまずありません。

「わざとじゃなかったからやり直しにしてほしい」という気持ちも分かりますが、バドミントンでは結果として起きた行為に対して厳格にルールが適用されます。公平な試合とは、ルールを遵守した上で行われるものです。反則をしてしまったときは潔く認め、次のポイントで挽回するようにしましょう。

シャトルが天井や照明に当たった場合の扱い

体育館でプレーしていると、高く上げたロブが天井や吊り下げられた照明に当たってしまうことがあります。これも「やり直し」と思われがちですが、基本的には「アウト」として打った側の失点(フォルト)になるケースがほとんどです。

ただし、会場の構造上どうしても天井が低く、通常のプレーでも当たってしまうような場所では、ローカルルールとして「天井に当たったらレット(やり直し)」と決められている場合があります。これは、大会の要項や試合前のミーティングなどで事前に告知されます。

特別な決まりがない限り、天井や壁などの構造物にシャトルが触れた時点で、そのシャトルを打った人のミスになります。「やり直しだと思ったのに失点になった」と驚かないよう、初めて行く会場では事前に天井に関するルールを確認しておくと安心です。ルールを正しく把握することで、不必要な混乱を防ぐことができます。

レットかフォルトか見分けるポイント

・自分に原因があるトラブル(ガット切れ、転倒、反則)→ フォルト(失点)

・誰にも原因がない、または外からの妨害(他コートのシャトル、審判の視認不能)→ レット(やり直し)

・サービス時のレシーバー準備不足 → レット(やり直し)

バドミントン レット(やり直し)になるケースのまとめ

まとめ
まとめ

バドミントンでレット(やり直し)になるケースは、一見すると複雑に感じるかもしれませんが、その根本にあるのは「公平な条件で競技を成立させる」という精神です。自分にも相手にも非がないトラブルが起きたとき、あるいは審判が確信を持ってジャッジできないときに、一旦リセットして再スタートを切るための仕組みだと理解しておきましょう。

具体的には、レシーバーの準備不足や、シャトルの破損、他コートからのシャトル侵入、そして審判の死角による判断不能などが代表的です。これらを知っておくことで、試合中に予期せぬ中断があっても、落ち着いて状況を受け入れ、次のプレーに備えることができます。また、自分のミスによる失点(フォルト)と混同しないよう注意することも、正しいルールの理解には欠かせません。

ルールを覚えることは、単に反則を避けるためだけではなく、自分や相手、そして試合全体を尊重することにつながります。バドミントン レット(やり直し)になるケースを正しく把握して、マナーの良い、気持ちの良いプレーを目指していきましょう。この記事が、あなたの楽しいバドミントンライフを支える一助となれば幸いです。

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